高配当株投資には分散も大切です。今回は食品セクター「食料品」の高配当・割安株をご紹介します。
高配当・割安の基準
当ブログでは高配当かつ割安な株として以下の基準で選定しています。
- 配当利回りが4%以上(対象銘柄数が少なければ3%以上も紹介)
- PERが15倍以下
- PBRが1倍以下
配当利回りは購入した株価に対して、配当金が1年間でいくらもらえるのかを表したもので、日本株の場合2%前後の配当利回りになることが多く、高配当株としてその2倍の4%以上の銘柄を選んでいきます。
PERとは、株価が1株当たりの企業の純利益の何倍まで買われているかを示す倍率です。算出する計算式は、「株価÷1株当たりの純利益」で算出されます。一般に30~40倍の範囲が適正とされていますが、割安株として15倍以下の銘柄を選んでご紹介します。
PBRとは、株価が1株当たりの企業の純資産の何倍まで買われているかを示す倍率です。算出する計算式は、「株価÷1株当たりの純資産」で算出されます。一般に1倍以下を割安株として扱いますので、当ブログでもそれを適用してご紹介します。
配当利回り3%以上の銘柄
コード | 名称 | 配当利回り | 市場 | PER | PBR | 備考 |
2914 | 日本たばこ産業 | 6.61% | 東証 PRM | 11.31倍 | 1.39倍 | 大型株 |
2117 | 日新製糖 | 3.88% | 東証 PRM | 29.32倍 | 0.78倍 | 小型株 |
2003 | 日東富士製粉 | 3.86% | 東証 STD | 10.38倍 | 0.87倍 | |
2060 | フィード・ワン | 3.82% | 東証 PRM | 10.00倍 | 0.56倍 | 小型株 |
2892 | 日本食品化工 | 3.81% | 東証 STD | 9.32倍 | 0.40倍 | |
2296 | 伊藤ハム米久 ホールディングス | 3.71% | 東証 PRM | 12.59倍 | 0.72倍 | 小型株 |
4404 | ミヨシ油脂 | 3.60% | 東証 PRM | 16.42倍 | 0.45倍 | 小型株 |
2107 | 東洋精糖 | 3.59% | 東証 PRM | 13.29倍 | 0.55倍 | 小型株 |
2579 | コカ・コーラ ボトラーズジャパン ホールディングス | 3.43% | 東証 PRM | ー | 0.54倍 | 中型株 |
2270 | 雪印メグミルク | 3.42% | 東証 PRM | 11.83倍 | 0.57倍 | 中型株 |
2503 | キリン ホールディングス | 3.39% | 東証 PRM | 13.98倍 | 1.71倍 | 大型株 |
2053 | 中部飼料 | 3.33% | 東証 PRM | 16.88倍 | 0.49倍 | 小型株 |
2903 | シノブフーズ | 3.25% | 東証 STD | 6.98倍 | 0.54倍 | |
2109 | DM三井製糖 ホールディングス | 3.20% | 東証 PRM | 28.84倍 | 0.60倍 | 小型株 |
2924 | イフジ産業 | 3.19% | 東証 PRM | 8.95倍 | 1.09倍 | 小型株 |
2216 | カンロ | 3.13% | 東証 STD | 10.43倍 | 0.93倍 | |
2114 | フジ日本精糖 | 3.10% | 東証 STD | 10.53倍 | 0.61倍 | |
2286 | 林兼産業 | 3.08% | 東証 PRM | 14.27倍 | 0.44倍 | 小型株 |
2918 | わらべや日洋 ホールディングス | 3.08% | 東証 PRM | 9.44倍 | 0.60倍 | 小型株 |
2281 | プリマハム | 3.08% | 東証 PRM | 10.01倍 | 0.95倍 | 小型株 |
2108 | 日本甜菜製糖 | 3.07% | 東証 PRM | ー | 0.32倍 | 小型株 |
「食料品」が属する「食品」セクターは生活必需品ですので、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブなセクターとして知られています。しかし、円高時には海外から原材料を安く仕入れることができるのに対し、円安時には原材料費が高騰し、思うように利益が上げれません。昨今の円安はダメージが大きいでしょう。
いつもは配当利回り4%以上の銘柄を紹介しているのですが、今回はJTの1社のみとなったので、配当利回り3%以上の銘柄を紹介しました。割安感のある銘柄が非常に少なく、難解なセクターです。他のセクターについての記事は以下をご参考にしてみてください。
配当金の安定性と成長性
では、今回高配当株として紹介した銘柄の安定性と成長性を見ていきましょう。それらを知るうえで大切なのが、「配当性向」と「連続増配・非減配株」です。
配当性向とは、企業の今年の利益に対して、どれだけ株主に配当金を出したのかを示す割合です。配当性向が高すぎると、企業が無理して配当金を出していることになるので、あまり健全ではなく、70%を超えると危険ラインです。逆に30~50%ぐらいになると、企業にまだまだ余裕があるので安定性がある銘柄と言えましょう。
では、まず配当性向から見ていきましょう。5年間、配当性向が50%以下を維持している優良銘柄と、5年以内に配当性向が70%以上になったことのある危険銘柄をピックアップします(2022年3月実績)。
日東富士製粉
フィード・ワン
伊藤ハム米久
雪印メグミルク
中部飼料
シノブフーズ
イフジ産業
カンロ
林兼産業
プリマハム
日本たばこ産業
日本製糖
日本食品化工
東洋精糖
コカ・コーラ ボトラーズジャパンHD
キリンHD
DM三井精糖HD
フジ日本精糖
わらべや日洋HD
日本甜菜製糖
次に連続増配株・連続非減配株を見ていきましょう。配当金を増やすことを増配と言い、減らすことを減配と言います。配当金を増やすことができる企業というのは毎年成長している超優良企業です。また、配当金を増やすところまで行かなくても、減らさないというのも安定性のある証でもあるので優良企業と言えましょう。
今回は5年間という区切りで見ていきます。コロナ禍でも配当を維持してきた優良な銘柄です。では、そのような銘柄をピックアップします(2022年実績)。
日東富士製粉(6年連続)
雪印メグミルク(12年以上連続)
キリンHD(12年以上連続)
中部飼料(12年以上連続)
シノブフーズ(12年以上連続)
わらべや日洋HD(12年以上連続)
ミヨシ油脂(10年連続)
フジ日本精糖(8年連続)
フィード・ワン(7年連続)
林兼産業(6年連続)
伊藤ハム米久(5年連続)
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