大阪府の子育ておすすめエリア(市・区別)を紹介する企画第4弾。今回は東大阪市・八尾市・柏原市を紹介します。
東大阪市
東大阪市にある私立学校
- アナン学園高
- 大阪商業大学高
- 近畿大学附属中高
- 樟蔭中高〈女子〉
- 東大阪大学敬愛高
東大阪市にある公立高校
- かわち野
- 花園〈普通・国際〉
- 布施
- みどり清朋
- 城東工科〈工業〉
- 布施工科〈工業〉
- 枚岡樟風〈総合〉
- 布施北〈総合〉
筆者の評価
ラグビーの街・モノづくりの街として有名です。
花園ラグビー場があり、2019年のラグビーワールドカップや全国高校ラグビーフットボール大会が行われます。ラグビーに特化した施設ですが、野球場や芝生広場、公園などが併設されていますので、色々と楽しめます。
モノづくりの街として中小企業が多く集まり、その高い技術力から新幹線や東京スカイツリーなど様々な場面で東大阪市で作られたものが利用されています。さらには中小企業で働く人が集まり開発された人工衛星「まいど1号」の打ち上げに成功するなど活気がある街です。
チャレンジテスト(令和3年度)は第26位(36自治体中)で、大阪の平均をやや下回る結果となりました。
広いだけあって私立も公立も学校の数が多いのですが、お世辞にも偏差値帯が高いとは言えない学校が多いです。その中でも注目は近大附属です。ご存知、大阪の中でも最大の学部数を有する総合大学である近畿大学へ内部進学できる学校になります。その他の私立学校も上に大学があり、内部進学で大学まで安心できるところが多いですね。
交通の便は良い方です。大阪市のすぐ東側に位置し、奈良の市街地と挟まれていますので、奈良へのアクセスも良好です。北西にJR学研都市線、西側を北から南にJRおおさか東線、市の中央を西から東へ近鉄けいはんな線(やや北側)と近鉄奈良線(やや南側)、南西を近鉄大阪線が通り、電車には恵まれている方です。
買い物面でも充実していて、スーパーの数はかなり多いですし、大型のショッピングモール(ニトリモール東大阪・フレスポ東大阪・イオンタウン東大阪など)をいくつも抱えます。
ごちゃごちゃしたイメージのある東大阪市ですが、市の東側は生駒山系になっていますので、自然豊かでハイキングコースや公園などがあります。
治安は良くもなく悪くもなく、大阪として見れば並程度です。
住宅価格はやや高い方です。駅周辺の利便性の良いところだと、2階建ての新築建売物件で4000万円前後といったところでしょうか。それでも、北摂や大阪市内の人気スポットと比較するとまだ価格は落ち着いているほうです。
利便性の良さは大阪でもピカイチで、奈良方面へのアクセスでは大阪で1番ですので、利便性や奈良方面へのアクセスを重視したい方は検討してみてはどうでしょうか。
八尾市
八尾市にある私立学校
- 金光八尾中高
八尾市にある公立高校
- 八尾
- 八尾翠翔
- 山本
- 八尾北〈総合〉
筆者の評価
東大阪市の南にある市です。こちらも東側は生駒山系になっていますので、自然が豊かです。あと、大型の公園は西側に久宝寺緑地があります。
チャレンジテスト(令和3年度)は第14位と北摂が上位を占める中では大健闘ではないでしょうか。2年連続でこのポジションですので安定感はあります。個別に見れば苦戦しているところもあるでしょうが、公立小中学校はしっかりやってもらえる学校が多いです。
ただ、私立学校は1校だけ公立高校も4校と、高校の数は心許ないです。八尾高校は地元では人気のある昔からの文武両道の学校です。むしろ武が若干勝ってるぐらいの時期もありました。旧9学区制のときは旧第5学区の2番手校でしたので、優秀な生徒が集まる学校ではありますが。
治安は東大阪市よりは良く、大阪でも平均〜やや良い方です。多くの場所は静かな住宅街になっています。
交通面は北西から南東にかけて近鉄大阪線(北側)とJR大和路線(南側)、近鉄大阪線の延長で東側に近鉄信貴線、南西にOsakaMetro谷町線が通ります。複数路線が通って一見便利そうですが、カバーしきれていないエリア(市の北側と南側)が多いですので、場所を選ばないと不便なところが多いです。
栄えているのは近鉄八尾駅の周辺でリノアスやアリオ八尾といった大型ショッピングモールが駅前に並んでいますので利便性は抜群で、スーパーや飲食店も多く映画館まであります。今まで八尾市でのお買い物は近鉄八尾周辺の一強状態でしたが、最近アクロスプラザ八尾もできて選択肢が増えたようです。それでも多くのエリアはスーパーもまばらな田舎感が感じられる静かなエリアです。
物件価格はやや落ち着いて、東大阪市よりは安く、寝屋川市や門真市と同程度です。ただ、利便性が良い近鉄八尾の付近となると新築マンション(ファミリー向けの間取り)で5000万円前後と結構します。別の駅にすると、価格は一気に安くなりますので、場所を選べばお手頃な価格になると思います。
柏原市
柏原市にある私立学校
- 東大阪大学柏原高〈男子〉
- 関西福祉科学大学高
柏原市にある公立高校
- なし
筆者の評価
八尾市よりさらに南に位置します。また、市のほとんどが生駒山系ですので、人が多く住むエリアは西側になります。繁華街はありませんので、どこも静かな住宅街になります。ハッキリ言って田舎です。
市の推しはブドウ。ブドウ農園が多く、それを利用したワインなどが売り出しています。
チャレンジテスト(令和3年度)は第29位と前回(16位)から大きく順位を落としてしまいました。柏原市唯一の公立高校であった柏原東が廃校となりましたので、公立高校はありません。私立高校も2校のみと寂しい限りです。
後述の近鉄大阪線を使って八尾・東大阪・上本町・難波方向か、JR大和路線を使って八尾・天王寺方面、近鉄南大阪線を使って藤井寺・松原方面へ出ることになるでしょう。
治安は大阪では良い方です。中河内地区は言葉遣いが荒く治安を心配されがちなのですが、柏原市ぐらいの田舎になると事件も少なくなります。治安が良いと人気の豊中市と吹田市の間ぐらいの治安になります。
交通の便は一長一短といったところです。平野部が少ない分、そこにはしっかりと路線が通っていますが、本数が少なかったり、停車しなかったりと不遇な駅が多いです。また、市の大半を占める山地部へは無料のバスが出ています。
路線としては市の北西から東方向へJR大和路線、北西から南東方向へ近鉄大阪線が通ります。また、近鉄道明寺線がJR柏原駅と近鉄道明寺駅を繋ぎ、近鉄南大阪線へ出ることができます。交通の利便性が良いのは近鉄大阪線とJR大和路線が接近する近鉄堅下駅やJR柏原駅のあたりか、近鉄大阪線の急行停車駅の河内国分駅です。柏原から天王寺までは20分弱、河内国分から難波まで30分前後になりますので、及第点でしょう。
買い物の利便性では前述の柏原駅や河内国分駅あたりであればスーパーも充実しています。ジョイフル国分という時代を感じさせるショッピングモールはありますが、多くの人が理想とする大型商業施設はありません。大人しく隣の八尾市を利用しましょう。それに娯楽もありませんので、天王寺か難波を目指して移動してください。
住宅価格は東大阪市や八尾市よりもさらにお安くなっています。だいたい泉大津市や岸和田市といった泉北・泉南の地域と同じぐらいになります。柏原市の中でも比較的利便性の高い河内国分駅や柏原駅へ徒歩10分圏内でも3000万円以下で2階建ての新築一戸建てが建ちます。
最後に
今回は中河内地区の3市をご紹介しました。大阪市の東に位置する地域ですので、天王寺や鶴橋、上本町、難波へのアクセスが良いエリアになります。また、どこの市も生駒山系を含みますので、自然を求めるなら東側がおすすめです。
ただ、高校面ではどの市ももう一押し欲しいところです。そこは天王寺・上本町周辺に魅力的な学校がたくさんありますので、高校選びの選択肢に入れると良いでしょう。