高配当株投資には分散も大切です。今回は素材・化学セクター「化学」の高配当・割安株をご紹介します。
高配当・割安の基準
当ブログでは高配当かつ割安な株として以下の基準で選定しています。
- 配当利回りが4%以上(対象銘柄数が少なければ3%以上も紹介)
- PERが15倍以下
- PBRが1倍以下
配当利回りは購入した株価に対して、配当金が1年間でいくらもらえるのかを表したもので、日本株の場合2%前後の配当利回りになることが多く、高配当株としてその2倍の4%以上の銘柄を選んでいきます。
PERとは、株価が1株当たりの企業の純利益の何倍まで買われているかを示す倍率です。算出する計算式は、「株価÷1株当たりの純利益」で算出されます。一般に30~40倍の範囲が適正とされていますが、割安株として15倍以下の銘柄を選んでご紹介します。
PBRとは、株価が1株当たりの企業の純資産の何倍まで買われているかを示す倍率です。算出する計算式は、「株価÷1株当たりの純資産」で算出されます。一般に1倍以下を割安株として扱いますので、当ブログでもそれを適用してご紹介します。
配当利回り4%以上の銘柄
コード | 名称 | 配当利回り | 市場 | PER | PBR | 備考 |
4249 | 森六 ホールディングス | 5.45% | 東証 PRM | 5.87倍 | 0.42倍 | 小型株 |
7927 | ムトー精工 | 5.09% | 東証 STD | 4.94倍 | 0.29倍 | |
4208 | UBE | 5.09% | 東証 PRM | 9.05倍 | 0.52倍 | 大型株 |
4410 | ハリマ化成 グループ | 4.95% | 東証 PRM | 9.65倍 | 0.53倍 | 小型株 |
4636 | T&K TOKA | 4.91% | 東証 PRM | 13.22倍 | 0.38倍 | 小型株 |
4968 | 荒川化学工業 | 4.82% | 東証 PRM | 21.93倍 | 0.33倍 | 小型株 |
4041 | 日本曹達 | 4.74% | 東証 PRM | 9.63倍 | 0.68倍 | 中型株 |
4619 | 日本特殊塗装 | 4.71% | 東証 PRM | 6.05倍 | 0.44倍 | 小型株 |
7995 | バルカー | 4.70% | 東証 PRM | 9.41倍 | 1.14倍 | 小型株 |
4634 | 東洋インキSC ホールディングス | 4.66% | 東証 PRM | 8.64倍 | 0.48倍 | 中型株 |
4064 | 日本 カーバイド工業 | 4.65% | 東証 PRM | 6.52倍 | 0.43倍 | 小型株 |
4005 | 住友化学 | 4.58% | 東証 PRM | 6.85倍 | 0.70倍 | 大型株 |
4361 | 川口化学工業 | 4.58% | 東証 STD | 6.64倍 | 0.58倍 | |
4119 | 日本ピグメント | 4.56% | 東証 STD | 5.74倍 | 0.25倍 | |
7940 | ウェーブロック ホールディングス | 4.54% | 東証 STD | 2.62倍 | 0.41倍 | |
4095 | 日本 パーカライジング | 4.50% | 東証 PRM | 10.42倍 | 0.65倍 | 中型株 |
4248 | 竹本容器 | 4.48% | 東証 PRM | 8.08倍 | 0.88倍 | 小型株 |
4221 | 大倉工業 | 4.47% | 東証 PRM | 5.72倍 | 0.38倍 | 小型株 |
4202 | ダイセル | 4.43% | 東証 PRM | 6.05倍 | 0.88倍 | 大型株 |
4220 | リケンテクノス | 4.42% | 東証 PRM | 8.23倍 | 0.47倍 | 小型株 |
4116 | 大日精化工業 | 4.39% | 東証 PRM | 8.86倍 | 0.31倍 | 小型株 |
4367 | 広栄化学 | 4.37% | 東証 STD | 13.65倍 | 0.51倍 | |
4061 | デンカ | 4.32% | 東証 PRM | 9.98倍 | 1.00倍 | 大型株 |
4093 | 東邦アセチレン | 4.31% | 東証 PRM | 8.94倍 | 0.51倍 | 小型株 |
4215 | タキロンシーアイ | 4.20% | 東証 PRM | 9.43倍 | 0.56倍 | 小型株 |
4008 | 住友精化 | 4.16% | 東証 PRM | 7.78倍 | 0.49倍 | 小型株 |
4042 | 東ソー | 4.15% | 東証 PRM | ー | 0.86倍 | 大型株 |
4043 | トクヤマ | 4.11% | 東証 PRM | 7.01倍 | 0.55倍 | 中型株 |
7888 | 三光合成 | 4.07% | 東証 PRM | 5.83倍 | 0.50倍 | 小型株 |
4928 | ノエビア ホールディングス | 4.03% | 東証 PRM | 27.38倍 | 3.76倍 | 小型株 |
4631 | DIC | 4.01% | 東証 PRM | 8.44倍 | 0.64倍 | 大型株 |
「化学」が属する「素材・化学」セクターは景気敏感セクターとして知られています。そのため、景気の影響を受けやすく、さらには原材料価格に業績が左右されるところもあり、現状の円安は好ましくない傾向です。
それにしても化学セクターは高配当株が多いですね。割安株もかなりの数あるので、業績などから良い銘柄を狙っていきたいところです。
このセクターは大型株がほとんどなく、中型株や小型株の高配当株・割安株が結構多いですね。ちなみに私も少し買っています。他のセクターについての記事は以下をご参考にしてみてください。
配当金の安定性と成長性
では、今回高配当株として紹介した銘柄の安定性と成長性を見ていきましょう。それらを知るうえで大切なのが、「配当性向」と「連続増配・非減配株」です。
配当性向とは、企業の今年の利益に対して、どれだけ株主に配当金を出したのかを示す割合です。配当性向が高すぎると、企業が無理して配当金を出していることになるので、あまり健全ではなく、70%を超えると危険ラインです。逆に30~50%ぐらいになると、企業にまだまだ余裕があるので安定性がある銘柄と言えましょう。
では、まず配当性向から見ていきましょう。5年間、配当性向が50%以下を維持している優良銘柄と、5年以内に配当性向が70%以上になったことのある危険銘柄をピックアップします(2022年3月実績)。
日本曹達
日本カーバイド工業
ウェーブロックHD
日本パーカライジング
竹本容器
大倉工業
リケンテクノス
大日精化工業
デンカ
東邦アセチレン
東ソー
トクヤマ
森六HD
ムトー精工
ハリマ化成グループ
T&K TOKA
東洋インキSC HD
住友化学
日本ピグメント
住友精化
三光合成
ノエビアHD
DIC
次に連続増配株・連続非減配株を見ていきましょう。配当金を増やすことを増配と言い、減らすことを減配と言います。配当金を増やすことができる企業というのは毎年成長している超優良企業です。また、配当金を増やすところまで行かなくても、減らさないというのも安定性のある証でもあるので優良企業と言えましょう。
今回は5年間という区切りで見ていきます。コロナ禍でも配当を維持してきた優良な銘柄です。では、そのような銘柄をピックアップします(2022年実績)。
ノエビアHD(10年連続)
UBE(12年以上連続)
ハリマ化成グループ(12年以上連続)
日本カーバイド工業(12年以上連続)
リケンテクノス(12年以上連続)
デンカ(12年以上連続)
住友精化(12年以上連続)
東ソー(12年以上連続)
日本曹達(11年連続)
荒川化学工業(10年連続)
竹本容器(10年連続)
東邦アセチレン(7年連続)
川口化学工業(5年連続)
ウェーブロックHD(5年連続)
トクヤマ(5年連続)
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