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学校教員がブラックと言われる6つの理由

1. 長すぎる労働時間

定時なにそれおいしいの?

学校教員の勤務時間は8:30~17:00(途中休憩あり)の7時間45分が勤務時間とされています。ハッキリ言って17:00で帰宅することは困難です。19:00で帰れたら良い方で21:00以降にまで及ぶことも多いです。

なぜ退勤時間が遅くなるのか

退勤時間を遅らせる原因は多岐に渡ります。部活動・教材研究(授業準備)・会議・生徒対応・保護者対応など様々です。これらを授業が終わったあとにやらなければなりません。

部活動

私が思う諸悪の根源は部活動です。これが一番時間を食います。後述しますが、金銭面でも割に合っていません。6時間目まで授業があるとすれば、7~9時間目が毎日追加される感じです。また、自分の希望の部活動の顧問ができるというわけでもなく、専門外の部活動を任されることもあります。非常に負担が大きいですね。

しかも、部活動が終わってから教材研究を行うことが多いので、部活動が終わったからと言って帰宅できるわけではありません。部活動を何時までやるかは学校によって様々ですが、18:00や19:00からやっと教材研究を始めることができます。

保護者対応

生徒対応はまだ許せます。しかし、保護者対応は心身ともに疲弊します

共働きが推奨されている昨今、保護者も仕事をしている家庭が多くなってきました。ということは、何かトラブルが起こって保護者と連絡を取ったり、会ったりするときは保護者の仕事が終わってからということも多くなります。

常識的な保護者であれば、勤務時間内に調整してもらえるのでありがたいのですが、子どもがトラブルを起こしたのにも関わらず、自身の都合を優先する保護者は結構います。銀行や市役所などの営業時間には従うのに、学校には時間外労働をさせても平気な保護者は結構な数いますね。何が違うんでしょうか?

また、内容がクレーム的なものであればこちらの疲労はMAXです。クレーム対応+保護者が仕事で遅いという最強コンボを食らった日にはたまったもんではありません。

最近は生徒間のトラブルがあったとき、保護者間で解決できない方が増えてきましたね。いちいち学校が保護者の面倒まで見なければならないので苦痛です。

朝も早いよ!

また、8:30からが勤務時間ではありますが、生徒は元気に8:00前から登校します。それを待ち受けなければならないので、7:30ぐらいから出勤することになり、早い人だと7:00前にはすでに働き出している人もいます。このように、後ろだけでなく、前にも勤務時間は長くなりますので教員の朝は非常に早いのです。

休憩時間ってあったっけ?

また、途中に休憩時間が設定されていますが、休憩時間を取ることは不可能です。大半が昼食時を休憩時間としていますが、小学校でしたら給食指導がありますし、中学校・高校でも昼休みには生徒が色々な用事で押し寄せてきます。昼食を食べている時ですら中断して対応に当たらなければなりません。

休憩していないんだからその時間分の給料を払ってほしいものですね

2. 休日はほぼ無い

公立であれば週休2日制となっているのが学校です。しかし、実態は月に2日休めるかどうかすら怪しいというのが現状です。

部活動がとにかくやばい

本日2度目の登場です、部活動。小学校には部活動がないことも多いのですが、中学・高校にはほぼあります。

部活動は文化部でも無い限り土日も行われることが多いです。そして大会も土日に組まれますので、かなりの割合で土日も仕事です。このせいで、大会が終わったあとぐらいの土日か、テスト期間中ぐらいしか休めないことが多いですね。

あと、体育会系文化部の吹奏楽部・ブラスバンド部は土日もよく練習していますね。運動部なら場所と体力の加減で長くても半日ですが、場所が使い放題なだけあって、よく1日練習しています。非常にブラックです。

土日は部活動をしないとすることもできるのですが、学校(管理職)がリーダーシップをとってやってくれればいいのですが、教員個人でそれを実践すると風当たりが悪いです。保護者から「練習しろ!」というクレームが入ったりすることもあるので、単発的な休日ならまだしも、1年通して土日を休みにするのは、個人ではハードルが高いですね。

PTA行事もあるよ!

PTAは親からも嫌がられるだけでなく、教員も面倒に思っています。その例が休日に組まれているPTA行事ですね。PTA行事が盛んなのは部活動がない支援学校や小学校です。そうです、部活動がないからと言って支援学校や小学校も油断してはいけません。

校内での運動行事やお祭り、ものによっては校外学習なども企画されます。また、大人の校外学習という名目で普通に保護者の旅行に付き合わされることもあります。この企画運営のお手伝いをさせられますので、旅行業者のような仕事までさせられます。本当に教員の仕事は多岐に渡りますね。

3. どれだけ残業しても給料は変わらない

定額働かせ放題と揶揄されるぐらい、どれだけ働いても給料は上がりません。一般企業でしたら勤務時間外の労働には割増の残業代が支払われることでしょうが、教員には給特法で教職調整額というのが、給料の4%相当の額支払われています。そう、「給料を4%追加で払うから際限なく働いて!」ということです。

なんとも恐ろしい制度ですね。こっちが逆に4%払うから放課後の業務全部やってくれと言いたくなります。この制度により、教員の仕事を時給換算すると最低賃金を下回る人がかなりの数発生します。

部活動も超薄給or無給

本日、3度目の登場です。部活動に伴う休日出勤は一応手当が出ます。しかしその額は最低賃金を大きく下回ります。部員にジュースでも差し入れしようものならマイナスです。

また、大会の運営などで生徒を引率せず自分1人だけの場合、手当が発生しないことも多いです。完全にボランティアですね。自分の時間を使っているのにこの仕打ちはあまりにも酷いですので、なるべく中体連や高体連などの役には就きたくないものです。

4. モンスターペアレント対応

とんでもないクレームや要求をしてくる保護者のことですね。通称モンペ。一時期話題になって、自制心が働いたのか数は減りましたが、どの学校もまだまだ一定数います

最近多いのは、SNS絡み教員の言葉遣いに関するものですね。子どもの言っていることを盲信する保護者はこのタイプが多いです。

SNSは学校外でのやりとりについては当事者の親同士で解決してもらいたいものです。学校を間に挟むと大概はどっちもどっちということが多くあります。それに不都合なデータを提出しないという技もあるので話が難解になりがちです。

あと、教員の言葉の揚げ足取りも教員側が不利になりがちです。言った言ってないの話になると、らちが明かずに教員側が折れるケースが多いです。また、実際に言っていたとしても、その前後関係を無視して、言葉だけに引っかかる保護者が多いですね。この手のクレームをつける保護者は子どもの言っていることが全て真実教員の言っていることは全て嘘に聞こえるので話が進展しないのも困りますし、他の保護者に対してもその情報を流すこともあるので厄介な存在です。

また、これらに不登校を合わせて来られると非常にタチが悪いですね。もはや子どもを人質に取ってのクレームです。話がこじれて長期化しますので、心身共にダメージが大きいです。

企業だったら分業しているのでクレーム対応窓口なんかがあったりするでしょうが、学校では前線の教員が全てに対応します。この手のことを事務室が対応してくれたら良いのですが、事務室はすぐに教員に対応させます。お願いですから事務室にクレーム対策担当を置いてください。それか、17:00以降は外からは電話が繋がらないようにして欲しいですね。

このようにモンスターペアレント対応は教員の時間だけでなく精神をも疲弊させますので、学校をブラック化させる要因の1つです。

5. 不透明な評価制度

学校にも評価制度というものがあり、それは給料やボーナスに反映されます。しかしその実態は非常に不透明です。

この表は大阪府の令和2年度の評価区分とボーナスの倍率を表しています。ボーナスは期末手当と勤勉手当の合計のことを指すのですが、そのうち勤勉手当はこの成績率の影響を受け、勤勉手当=基本×期間×成績率で計算されています。評価が悪ければ、それはすなわち給料(ボーナス)に反映されてしまうのです

「とはいっても、普通にしていれば大丈夫なんじゃないの!?」と思われるかもしれませんが、下の表をご覧ください。

なんと、この区分分けですが相対評価なのです。子どもたちの評価は絶対評価ですが、大人は相対評価です。どれだけ良い集団(学校)でも、一定数悪い評価を付けられる教員がいるのです。

そして、教員の評価というのは数字で表れにくいというのが難点です。保護者や生徒アンケートの結果でしょうか?進学実績でしょうか?教員は他のサービス業と違い、ときには厳しくすることも求められる仕事です。アンケートの結果だけに頼るのは危険です。また、進学実績は多くの教員が関係しているので、担任を評価するわけにもいきません。このように、学校における評価体制というのはハッキリとした指標がなく、非常に不透明なのです

できるだけ公正に評価しようという管理職もいますが、判断材料があまりにも乏しいので、どうしても評価者の主観になりがちです。給料を上げるためには、生徒よりも管理職との関係を優先した方が効率がいいという本末転倒な現象が発生してしまいます。

また、自己研鑽に励むことを推奨されてはいますが、自己研鑽の結果何かができるようになったり、何かの成果を上げたとしてもすぐに評価に反映されて、それが給与に反映されにくい環境です。その成果が認められたとしても、上の表では1.2倍にも満たないのです。一般企業では大幅な給料増が見込まれるのに、学校ではそれがないので割りに合いません。

6. 副業禁止

個人的に私はこの点もブラックだと思っています

前述の通り、教員という仕事は金銭面で非常に割に合わないというのが特徴です。ベースとなる給料自体は若干良いのですが、それでも別の収入口を用意しておかないと、裕福な生活は送れません。早期退職・FIREなども夢のまた夢です。

しかし、公務員同様に教員も副業が原則禁止されています(非常勤講師や一部の私立学校を除く)。そのため、裕福になることも禁止されています。これは厳しいですね。裕福になるためには、親などからの相続であったり、共働きで配偶者に働いてもらうぐらいしか方法はないようです

安定した収入と身分が保証される代わりに、自分の時間を捧げるのが教員という仕事です。

最後に

ホワイトな学校もあるんだよ!

ここまで、学校がどれだけブラックかということをご紹介してきましたが、実はホワイトな学校も存在するのです。それは、ごく一部の私立学校です。これらの学校は定時帰宅が余裕ででき、労働時間とその対価が適切な関係にあります。

もし、こんなブラックな環境は嫌だ!でも、教員をやりたいんだ!という方には、そういう私立学校を厳選して見るのも良いかもしれませんね。

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