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2021年11月教育ニュースまとめ

2021年11月にあった教育に関わるニュースの中から気になったものを、現役教員の筆者の視点からお伝えします。(Yahoo!ニュースより)※今月からYahoo!ニュースに切り替えました。

教員免許更新制、来年度末に廃止 新たな研修制度創設、中教審部会

教員研修の在り方を議論する中教審の特別部会は15日、教員免許に10年の期限を設けている教員免許更新制を廃止するとの審議まとめを了承した。デジタル化の進展など社会環境が大きく変わる中、10年に1度の更新講習を義務付ける現行制度では不十分だとして「発展的に解消する」と提言し、新たな研修制度の創設を求めた。文部科学省は教育職員免許法の改正案を来年の通常国会に提出し、2022年度末での廃止を目指す。(元記事

発展的に解消する」「新たな研修制度の創設

不穏なワードが並びますね。

元をたどれば、不適格な教員を排除するために始まったのが教員免許更新制度です。しかし、今では形骸化しただの10年に1度の教員からの集金となり果てています。教員免許更新は私も1度経験し、そこまで勉強になったという感覚はありません。いくつかの講義は楽しかったですけど。それに楽しかっただけで、今の指導の役に立っているかと言われれば、ほとんど役には立っていません。これに3万円(自費)はあまりにも酷ですね。これが廃止されるのは個人的に大賛成です。

3万円は返してください!

ただ、新たな研修制度の創設が不要ですよね結局拘束して研修させるのかよ!っていう感じです。強制的に拘束してるんだから給料払え!と言いたくなりますね。また、この研修制度を通して予算から中抜きしてやろうという意気込みも感じてしまうのは私だけでしょうか?

中学校で男子生徒が刺され死亡 同学年の生徒を現行犯逮捕 愛知

24日午前8時10分ごろ、愛知県弥富市内の中学校で、「早く学校に来てほしい」と学校の職員から119番通報があった。警察や消防によると、3年生の男子生徒(14)が刺され、病院に搬送されたが、死亡が確認された。県警は、刃物で男子生徒の腹部を刺したとして、同学年の男子生徒(14)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。「私がやったことに間違いない」と容疑を認めているという。(元記事

非常にショッキングな事件が起きましたね。真相はまだ究明されていませんが、教員としてはどうすれば防げたかなぁと考えてしまいますね。ハッキリ言って中学生ともなれば、朝や休み時間、放課後などずっと監視下に置くことは不可能です。

「巡回を増やそう!」とか管理職や教育委員会、文部科学省が言い出しそうですが、教員の仕事は飽和状態で、もはや垂れ流れています。管理職が巡回するか、警察OBなどを雇って巡回してもらうぐらいしか手立てがありません。間違っても、教員にはやらせてはいけませんよ!(念押し)

学校の危機管理マニュアル 生徒の凶器想定せず

愛知県弥富市の市立中学校で3年生の男子生徒(14)が同級生の男子生徒(14)に刃物で刺されて死亡した事件では、凶器となった包丁が校内に持ち込まれたことが分かっている。学校現場には、防犯対策などをまとめた危機管理マニュアルの策定が義務付けられているが、今回のような子供による危険物の持ち込みまでは想定されておらず、再発防止の課題が浮き彫りとなった。(元記事

先ほどの記事の続きです。さすがに生徒が事件を起こすことまでは予想していませんし、「プライバシーが~」とか言われている時代に持ち物検査なんてさせませんよね!?

学校は性善説生徒と教員の信頼のもと成り立っています。生徒も教員のことを信頼して接していますし、教員も生徒のことを信頼して指導に当たっています。生徒のことを犯罪者予備軍かのような扱いをすることは、健全な教育ではありません。

この事件から文部科学省が何か意味不明な行動に出ないか、一教員として心配でなりません

国家公務員ボーナス減額へ 政府が人事院勧告受け入れ

政府は24日、給与関係閣僚会議と閣議で、国家公務員の2021年度ボーナスを0.15カ月分引き下げるよう求めた人事院勧告を受け入れると決めた。引き下げは2年連続。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が悪化した民間企業の水準に合わせる。(元記事

こちらは次の記事と一緒に。

松井一郎市長、大阪市12月にボーナス引き下げ実施 国は6月に先送りも「意味不明」

大阪市の松井一郎市長が25日、ツイッターを更新し、大阪市では人事院の勧告を受け12月にボーナス引き下げを実施すると公表。これに元大阪市長の橋下徹氏がツイッターで「このストイックさが支持を広げる」と、松井市長の考えを支持した。人事院では今年8月に民間との格差を解消するために公務員のボーナスを引き下げるように勧告。政府は国家公務員のボーナスについては勧告通り引き下げるとしたものの、新型コロナで打撃を受けた経済や、民間の給与への影響なども考え、今年12月は反映せず、来年6月まで先送りするとしていた。(元記事

いやー。公立の教員の皆様お疲れ様です。仕事内容は変わっていないどころか、コロナ対応で増えているのにも関わらず、ボーナスは減額ですか。12月からの引き下げは自治体によって異なりますが、来年度は確実に引き下げられる見通しです。

ちなみに我が私立学校は現状維持です。むしろ増額を狙っていましたし、政府の目標インフレ率も考慮して2%は増して欲しかったところですが、公務員のボーナスが減っているので止む無しでしょうか。世間のボーナス事情に左右されにくいのが私立教員のメリットですね。とは言っても、私立のボーナスはピンキリで公立以下の倍率のところもありますので気を付けましょう。

うちはホワイト私学ですので、ボーナスの倍率も公立以上です。ベースとなる基本給も公立以上ですので、同年代の教員より1.5倍ぐらいのボーナスを貰っていると思います。ありがたやー。

教育の質に影響? 減少続く教員志望 県教委「極めて憂慮すべき問題」 背景と課題は… 新人教師の一日に密着

大手生命保険会社が発表している人気職業のランキング。小学生の男女、いずれでもトップ10に入っているのが「教師」です。人気の職業ですが実は年々、志望者が減少し、対策が求められています。なぜ減っているのか。新人教師の一日に密着し背景と課題に迫りました。(元記事

こちらは、ニュースというよりは、新任教員に密着した記事です。

教員採用試験の志願者数は低迷しています。その背景には何があるのか!?という記事ですね。

(4ページ目)子どもたちに成長を促し、そばで見守る…。 教師でなければ味わえない感動は昔と変わりません。 しかし、今は学校でも情報化、国際化、価値の多様化への対応が求められる時代。 「やる気」や「やりがい」に頼るだけでは厳しい状況です。

中沢先生の仕事は夜8時まで続きました。

最後の1文に答えでとるやないけ!この超過勤務にメスを入れないのが諸悪の根源。4%とかいうはした金ではなく、キッチリ残業代として25%~50%の残業代を支払うか、残業しなくていいように仕事をカットするしかありません。

今まで、「時代の変化」「子どもの安全」とか言って新しい仕事を乗せるだけ乗せて、減らしたり分散させる努力をしてこなかったツケですね。

それに、この記事の残念なところは、この超過勤務・過労の問題を校長や教育委員会に取材していないところですね。果たして、どんな回答をしてくれたのかな!?

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