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ブラックなのに多くの人が学校教員を辞めない5つの理由

学校は非常にブラックな職場です。(下の記事参照)しかし、それなのに学校教員は仕事を辞めないんです!なぜそのような環境なのに辞めないのかご紹介します!

学校教員がブラックと言われる6つの理由

教職員の離職率はめちゃくちゃ低い!

離職率は定年退職などを除いた退職者をカウントし、1年の初めにいた従業員のうち、1年の終わりに退職した人数の割合で算出されます。一般企業での離職率は11%ほどと言われています。それに対して職員の離職率は脅威の1%前後です。そう、全然仕事を辞めないのです。

この理由は何が原因でしょうかね?では、その原因を見ていきましょう。

1. 終身雇用・年功序列

The公務員といった感じですね。

学校教員は私立も含めて、終身雇用・年功序列が一般的で、その身分が定年退職まで保証され、年齢が上がるにつれて確実に昇給していきます。バリバリ働いて評判の良い若手教員より、のらりくらりと仕事をサボり、子どもからの評判も悪い大ベテランでしたら、後者の方が給料が良いんです。

そして退職金も平均2200万円としっかりと出ます。夫婦ともに教員でしたら定年退職後に準富裕層純金融資産5000万円~1億円)になれる黄金ロードですね。全世帯の6.3%ほどしかいない、選ばれし人たちになれるのです。なお、金融資産1億円~5億円の富裕層は2.3%、金融資産5億円以上の超富裕層は0.16%と言われています。準富裕層以上として計算すると8.76%以上になりますが、それでも少ないですね。

競争が激しく、将来が見通しにくい一般企業からしたら夢のような話ですね。この安定した生活を失いたくないと思う教員は非常に多いのです。なんだかんだで将来への保証があるというのは大切ですからね。

例え、時給換算にしたら薄給だったとしても、この安定を捨てるのは勇気がいります。これが教員の転職を踏みとどまらせるのです。

2. やりがいを感じてしまっている

私は将来を担う子どもたちと関わる崇高な仕事をしているんだ!

そう思ってやりがいを感じている教員は非常に多いのです。そして、教育委員会や管理・経営する側もそれを前面に押し出して教員研修などで布教していきます。通称「やりがい搾取」です

子どものためなら

魔法の言葉です。簡単に教員を催眠にかけて長時間労働をほぼ無償でさせることが可能です。こんな簡単な言葉でひっかかるのですから、これには詐欺師や催眠術士もビックリでしょう。

このように、やりがいを感じてしまうとその仕事を辞められなくなります。どれだけブラックでも自己犠牲の精神で仕事をこなします。自分が頑張ればこの子たちのより良い未来に繋がるんだと思うと頑張れるらしいです。これが辛くても、教員に転職を考えさせない壁となっています。

3. 転職しづらい専門性

ここからはネガティブな理由です。

教育業界はかなり特殊な専門性です。学校の知識自体が仕事に直接活用できないのは教員も知っています。微分積分が完璧にこなせる数学教員がいたとして、一般企業でそれが役に立ちますか?同業種でない限り、その専門性を活かすことは不可能です。むしろ、保護者や地域住民からのクレーム対応で鍛えられたクレーム処理能力の方が活きるのではないかと思うぐらいです。

主な転職先は塾や予備校などの講師や教室長、異業種の営業職が多いでしょうか。特殊な専門性ですので、その知識が活かせる業界や人に伝えるというスキルを活かした営業職が中心になります。やはり、転職先はかなり限定的ですね。

自身に別のスキルもあれば様々な職場に適応できると思いますが、それなりの自己投資と努力が必要ですし、過去の職歴はあまり武器にはなりません

このように教育という特殊な専門性が転職を難しいものにしています。

4. 転職しづらい働き方

学校は4月始まり3月終わりが一般的です。この1年の区切りがハッキリしているのが退職を難しくしています。転職したいと思っても、3月までは辞めにくい環境なのです。年度途中での退職は学校現場では御法度と考える人が多く、様々なところで不都合が生じます。そのため、3月末で辞めて4月から新しい職場で働けるようなところにしか転職できません

転職先が融通を利かしてくれるならまだしも、採用前の段階でその交渉は難しく、中途採用の募集に応募しにくいというのが教員の転職を妨げます。

5. 転職活動の時間確保が難しい

そもそも、学校教員は激務でブラックです。転職のための時間確保はかなり難しいです。また、自分とは関係ないところでの緊急出動などもありますので、本当にその日休めるかも怪しいです。それをカバーできるだけの人員がいれば良いのですが、それがいないからブラックなのです。

転職のための時間を確保できないことが、転職を諦めさせたり、転職を困難にする要因です

まあ、その激務の中で要領良く転職活動ができるような人はスペックが高いので、転職結果もうまくいく傾向にあると経験則で思いますね。

最後に

いやー、教員の転職って本当に難しいですよね。私も一度公立学校を退職し、無職になった期間があります。あまりにも嫌で、後先考えずに退職してしまいましたが、経済的には非常に後悔しましたね。

しかし、今ではその1歩を踏み出して良かったと思っています。その後様々な経験をして、今では満足できる環境で働けています。

やはり、教員の転職先としての受け皿が少ないですよね。私自身、再就職先は私立学校ですので同業種です。退職したいと思っている教員は多いので、そういう層をターゲットに新事業ができれば良いのになと思う今日この頃です

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