大阪市内でも区によって、学力って差があるんですか?
そうですね。残念ながら同じ大阪市と言えども、結構差がありますよ。
でも、どうやって調べるんですか?大阪市って区別の学力・学習状況調査の結果は公表されていないんですよね?
ええ、そうなんです。でも、学校単位の結果を公表するかは学校に任せられているんで、公表している学校もあるんですよ。
へー、そうなんですね! 学校HPにのっているところもあるんですね。
と言うことで、今回は大阪市の中で結果を公表している学校をピックアップして、区別の結果をまとめてみました!
大阪市の教育力ランキング
また、HP等で結果を公開している学校のみのを集計したものになりますので、実際の数値とは差があります。また、当時は公開していましたが、現在非公開としている学校もあります。
すべての学校が含まれた正確なデータでは無いので、実際の数値は私の中だけで留めておきます。
結果を地図にまとめたものが下の図になります。大阪市の平均を大きく上回っている区を赤色、平均をやや上回っている区を黄色、ほぼ平均と変わらない区を緑色、平均をやや下回っている区を青色、平均を大きく下回っている区を紫色で表しています。
第1グループ(平均を大きく上回る区:赤色)
- 1位 天王寺区
- 2位 阿倍野区
- 3位 中央区
- 4位 福島区
- 5位 北区
- 6位 都島区
大阪市の中心地が圧倒的です!
大阪府民の憧れ、上町台地(中央区・天王寺区・阿倍野区)+梅田周辺のエリア(北区・福島区・都島区)は学力レベルでは大阪市トップクラスという結果となりました。文教地区として大阪でも有名な天王寺区や阿倍野区も含まれていて、その2区がワンツーフィニッシュを決めています。ただでさえ、有名私立中学もある地域なのにも関わらず、公立のみでこの結果ですので層がかなり分厚いですね。
さらに、このグループに属する学校のほとんどが大阪市の平均を上回っています。すなわち、どこに住んでも一定以上の教育レベルであることが魅力です。また、個別の学校単位で見ると、全国平均をぶっちぎっているような学校もありますので、その教育レベルの高さが伺えます。
これらの区の共通の特徴は、住宅価格もぶっちぎりで高額だということです。このエリアに住むにはそれ相応の収入がないと住むことが叶わないでしょう。
第2グループ(平均を上回る区:黄色)
- 7位 西区
- 8位 城東区
- 9位 東成区
- 10位 東住吉区
このグループまでが大阪府の平均も上回っているグループになります。場所としては、第1グループとした区の両サイドにある区ですね。このグループになると、JR大阪環状線の外側にあるような区(城東区・東成区・東住吉区)がランクインしてきます。
西区はどの地域でもほぼ平均~平均以上ですが、その他の区は半数以上の学校が大阪府の平均を上回りますが、平均を下回る学校もちらほら含まれている傾向にあります。そのため、この区ならどこでも安心という訳ではないことは知っておきたいところです。逆に言えば、場所選びさえ間違わなければ、コスパはかなりいい区になっています。
第3グループ(ほぼ平均と変わらない区:緑色)
- 11位 鶴見区
- 12位 旭区
- 13位 住吉区
- 14位 淀川区
大阪市の平均ですが、大阪府では平均以下となる区です。場所的にはJR大阪環状線の北側か南側の区になります。
13位の住吉区は高級住宅街として有名な帝塚山を含みますが、区としては中間層になります。
第2グループと同様に、平均を上回る学校と下回る学校がほぼ半数ずつ混在します。その差は第2グループよりさらに開いていますので、気を付けたいところで。
第4グループ(平均を下回る区:青色)
- 15位 住之江区
- 16位 平野区
- 17位 東淀川区
第4グループは特に決まった場所はなく、環状線の外側に分散しています。大阪市内でも比較的リーズナブルで有名な区ばかりですね。利便性の良さの割に住宅価格が抑えられたコスパの良いエリアになります。
このグループは区内の一部の学校は大阪市の平均を超えているが、半数以上の学校が平均を下回っているといったケースが多いです。校区を吟味して、ぜひとも希望の学校を狙い撃ちしたいところです。
第5グループ(平均を大きく下回る区:紫色)
- 18位 此花区
- 19位 西淀川区
- 20位 生野区
- 21位 大正区
- 22位 港区
- 23位 西成区
- 24位 浪速区
こちらが、残念ながら大阪市で下位になってしまったグループです。大阪湾に面したエリアと、多国籍な方が多く住むエリアがこのグループを構成します。
18位の此花区ですが、公立の中高一貫校である「咲くやこの花中学校」は除いています。ここは中学入試があるため、他の公立中学校とは違い、圧倒的な数値を叩き出しています。もし入れるのであれば、9位に跳ね上がり第2グループに入ります。
このグループは区内のほぼ全ての学校が大阪市の平均を下回っているケースが多いのも特徴です。
教育面だけで見た、コスパが良い大阪市の区
教育レベルがどれだけ高くても、住宅価格が高くて住めないのなら意味が無いんです!
では、教育レベルが高くても住宅価格が比較的抑えられている大阪市の区をご紹介します。
城東区
教育的には鴫野駅・蒲生四丁目駅・今福鶴見駅あたりがおすすめです。城東区には飛びぬけて住宅価格が高いエリアはあまりなく、この3駅でしたらどこもあまり変わりません。駅10分以内の新築一戸建てが4000万円前後ですね。ただ、土地柄3階建てが多くなりますね。
東成区
森ノ宮駅・玉造駅の近くは教育レベルが高いのですが、大阪環状線ですのでさすがに高額になります。そこでおすすめは緑橋駅・今里駅です。今里駅でしたら駅から徒歩10分以内の新築一戸建てが4000万円前後ですので、一戸建て派にはおすすめです。マンション派でしたら、緑橋駅周辺はマンションが多い地域ですので、中古マンションも視野に入れてみると良いでしょう。
東住吉区
ザックリと区の北側のエリアがおすすめです。北田辺駅・今川駅・針中野駅・田辺駅・鶴ヶ丘駅が教育的にオススメな駅になりますが、数が多いので絞りづらいです。ただ、どの駅も駅から徒歩10分以内の新築一戸建てが4000万円前後ですので、大阪環状線内や北摂と比較するとリーズナブルです。
3つの区を教育コスパの良い区として紹介しましたが、見事に「東」が3つ揃いましたね。大阪市の東側は教育の穴場スポットと言えそうです。ただ、どのエリアも4000万円前後の住宅価格になりますので、これも厳しいとなると教育面を妥協するか、大阪市の外を候補に入れる必要があります。
大阪市の外でしたら、3000万円前後で教育的にもオススメなエリアはありますよ!
最後に
過去に紹介した「大阪の住みたい自治体ランキング」から大阪市のみを抽出した順位と並べてみましょう!
教育力ランキング | 住みたい自治体ランキング (大阪市のみ抽出) | |
天王寺区 | 1位 | 3位 |
阿倍野区 | 2位 | 7位 |
中央区 | 3位 | 2位 |
福島区 | 4位 | 4位 |
北区 | 5位 | 1位 |
都島区 | 6位 | 6位 |
西区 | 7位 | 5位 |
城東区 | 8位 | 12位 |
東成区 | 9位 | 圏外 |
東住吉区 | 10位 | 19位 |
鶴見区 | 11位 | 10位 |
旭区 | 12位 | 18位 |
住吉区 | 13位 | 13位 |
淀川区 | 14位 | 9位 |
住之江区 | 15位 | 20位 |
平野区 | 16位 | 21位 |
東淀川区 | 17位 | 11位 |
此花区 | 18位 | 14位 |
西淀川区 | 19位 | 17位 |
生野区 | 20位 | 圏外 |
大正区 | 21位 | 16位 |
港区 | 22位 | 15位 |
西成区 | 23位 | 圏外 |
浪速区 | 24位 | 8位 |
こうしてみると、教育が魅力の区が浮かび上がってきますね。大阪市内で教育を重視される方の参考になればと思います。
大阪の住みたい自治体ランキング2021