【2021年秋～】体育大会・運動会で写真を撮るならどのiPhone？【生徒・教員・保護者別】

2022年秋以降の記事はこちらをご参考にしてください。

2022年10月3日【2022年秋～】体育大会・運動会で写真を撮るならどのiPhone？【生徒・教員・保護者別】

これだけは押さえておきたいiPhoneのカメラ性能

iPhoneは製品によって微妙にカメラ性能が異なります。基本的には新しい製品の方がカメラ性能が良いのですが、素人目でほとんど分からないものがほとんどです。しかし、体育大会・運動会を撮影する上で素人目でも違いが分かるところがあります。それが「光学ズーム」です。

光学ズームとはレンズの焦点距離を変化させて、光学的に拡大（ズーム）することを指します。それに対し、デジタルズームとは画像処理をして映像を拡大する技術で、拡大する部分の画素数が変わらないので、面積当たりの画素数が低下するために画質が粗くなるのが特徴です。そのため、デジタルズームで撮った映像は数十年前のカメラで撮ったかのような粗さがあり、光学ズームで撮った映像は画素数が低下しないので非常に美しい仕上がりになります。

この光学ズームが搭載されているiPhoneは以下の通りです。

このようにカメラレンズが3つあるProモデルのみの搭載となります（望遠/広角/超広角）。ちなみに現在Appleのオンラインストアで販売されているのは13 Proと13 Pro Maxのみで、それ以前の機種については新品ならECサイトで購入したり、中古なら中古機種の販売店で購入することになるでしょう。

シーン別

では、体育大会・運動会で想定されるシーンごとに求められるスペックを考えていきましょう。

オフショットの場合

まずは、競技に出ていないときの写真ですね。応援している姿やリラックスしている様子、生徒どうしの微笑ましい写真などを撮ることでしょう。

競技に出場していないときの写真の場合、ズーム機能はほとんど使いません。おそらく通常の広角レンズを使うことになるので、どのiPhoneにも標準搭載されています。近距離での集合写真で超広角レンズを使う瞬間があるかないかぐらいでしょう。

望遠レンズ以外のカメラ性能はほとんど素人目には判別できないぐらい、現行のiPhoneであれば高性能です。そのため、現在オンラインストアで販売されているような機種であればオフショットは問題ないでしょう。

トラック競技の場合

100m走やリレーなどの走競技は、トラックで行われることがほとんどでしょう。トラック競技の場合、観覧席に非常に近いところを走ります。会場の構造にもよりますが、同じフロアなら観客席前方だとズームは不要ですが、観客席後方だとズームは欲しいところです。

また、スタジアムを借りて行われる場合（私立学校に多い）、観客席は2階のスタンドということが多いです。そうなってくるとiPhoneの光学ズーム最高倍率の3倍であっても、個人を狙ったズームは難しいです。

トラック内競技・演技の場合

トラック内競技と言えば綱引きや玉入れなど、演技はダンスや組立体操などですね。これらは構図によって評価が分かれるところです。

トラックの外からの撮影の場合、個人を狙っての撮影はiPhoneの光学ズームではかなり厳しいです。光学3倍ズームを使って、かなり接近してくれたらチャンスがある程度です。しかし、全体像を映すような構図であればiPhoneでも問題ありません。その場合、望遠ではなく超広角レンズを使う機会もあるでしょう。

撮影者別オススメiPhone

では、生徒・教員・保護者のそれぞれでオススメのiPhoneをご紹介しましょう。

生徒の場合

生徒の場合、自身が競技に出場しているため競技中のシャッターチャンスはあまりありません。学年競技や学年演技などは自分も出場していますので、競技中の写真は選抜されたクラスメイト（クラス対抗リレー）や先輩後輩が中心になるでしょう。

そうなってくると基本は競技間のオフショットが中心になってくると思います。オフショットのような近距離の撮影は現行のiPhoneであれば、一般人からすれば違いはほぼ判りません。値段を重視するのであれば、iPhone SE（第3世代）でも大丈夫ですし、競技中の先輩・後輩・クラスメイトを撮りたいと思うのでしたらiPhone13 Proが良いですね。

ただ突破しなければいけないのは校則の壁です。そもそも、スマートフォンを使っていいのかという問題があるので、使用が許可されないケースもあります。そうなってくると、選択肢はデジタルカメラしかありません。またiPhoneの画質が良くなってきたとは言っても、光学ズームはまだまだデジカメの方が上ですし、カメラ機能に特化している分価格も抑えられています。iPhoneにこだわらず、デジカメも候補に入れるのが良いでしょう。

教員の場合

最もiPhoneをオススメできるのは、実は教員です。

ガッツリ仕事中ですのでカメラ係でもない限り、デジタルカメラを構える余裕はほとんどないでしょう。「チャンス！」と思ったときに、サッとiPhoneを取り出して撮影することになります。また、メリットとして教員という立場上、かなり生徒に近づいて撮影することが可能です。本来であれば、ズームして撮らなければならないところでも、自分から接近していけるので、超高倍率の望遠レンズがそこまで必要ないのが嬉しいところです。

とはいっても、光学ズームがないiPhoneだとかなりの接近を余儀なくされます。価格面で折り合いがつくのならiPhone13 Proが欲しいところではありますが、さすがに高額になります。学校教員のiPhone選びについては以下の記事もご参考にしてみてください。

2022年3月10日【2022年夏】教員にオススメのiPhoneまとめ

保護者の場合

ハッキリ言って、iPhoneでの撮影は不向きです。現行最新のiPhone13 Pro / Pro Maxでも、光学3倍ズームまでしか対応していないことを考えると、全競技・演技をiPhoneだけで撮影するのには無理があります。幼稚園・保育園のような小さな運動場なら別ですが、大人しく光学高倍率に対応したデジタルカメラを購入するべきでしょう。

最近はコンパクトデジカメであっても20～40倍の光学ズームが可能な製品もあります。画質や性能などを重視すると一眼レフにしたい気持ちにもなりますが、望遠レンズを付けるとかなり巨大な装備になり、他の家庭や自分の子どもから若干引かれる可能性がある諸刃の剣です。そういう意味でも高性能なコンパクトデジカメはちょうど良い使い方ができるのではないでしょうか。

秘密兵器 外付け望遠レンズ

望遠レンズのないiPhoneや望遠性能が物足りない場合、外付けで望遠レンズを装着する方法もあります。

例えばこちらの商品。望遠8倍ですので、余程遠くない限りトラックの中まで望遠が可能です。取り付けも簡単ですので、お手軽ですね。また13Proでしたら、本体の光学3倍と合わせれば24倍までズームが可能ですので、かなり遠くまで映すことが可能です。

ただ、光学8倍で固定ですので微調整は難しいところです。超広角レンズがある機種ですと0.5~1.0倍で光学ズームアウトができるので、4倍から8倍までで微調整はできますが、広角レンズのみ（iPhone SE）だと、デジタルズームも使うので画質は落ちます。

ちなみに同メーカーから望遠7倍のものも販売されていますので、微調整したい方はこちらもオススメです。

8倍では物足りない！という方は、こちらの18倍望遠レンズはいかがでしょう。18倍ともなればかなり遠くであっても対応することができます。価格もそこまで高いものではないので、少し低倍率のものも用意しておけば対応力が上がりますね。

こちらは高級品ですが、非常に品質が良く人気の商品です。iPhoneを使って撮影するプロ向けの商品を手掛けるメーカーです。そのため、他の商品とはクオリティが段違いです。

望遠は2倍までですので、望遠性能はそこまでですが、13Proと組み合わせれば6倍ズームまでできるのでかなり幅広く撮影できます。1年に1度ですから、画質にはさらにこだわっても良いかもしれませんね。ただ、専用のスマートフォンケースを使用しなければなりません。しかし、専用のケースだけあってかなりしっかり固定できるので、クリップタイプの欠点であった固定の難しさが解消されるのは嬉しいところです。

また、もう一つの難点としてケースの入手ハードルが高いということがあります。一応amazonなどではケースも販売されていますが、最近の機種はかなり品薄です。Momentの公式オンラインストアから購入するのが最も良いのですが、日本向けのストアではないのでやや不便ではあります。

最後に

今回は体育大会・運動会で活躍するiPhoneについてご紹介しました。iPhoneのカメラ性能は年々進化していて、今ではデジカメを脅かす存在となっています。今後発売されるであろうiPhone15では光学5倍ズームを搭載する噂まで出ていますので、そうなってくるとiPhoneのみで撮影できる日もそう遠くないかもしれませんね。