いよいよ大学入試もスタートしはじめましたね。今回は、関西圏（2府4県）の2022年度の大学新設学部や学科の情報をお伝えします。
大阪公立大学【公立】
大阪市立大学と大阪府立大学が統合
今年度の関西圏の大学情報では一番の目玉ではないでしょうか。こちらについて詳しくは、大阪公立大学の記事をご覧ください。
2022年4月開学！大阪公立大学がとにかく凄い！
近畿大学【私立】
情報学部を新設
学部の新設に伴い、理工学部情報学科の募集を停止しました。IT人材の育成にさらに力を入れるために、情報学科が独立し、学部になった感じですね。情報系の学部学科は非常に人気が高く、また社会的な需要も高いので当然の流れですね。
学部は情報学科のみですが、知能システムコース、サイバーセキュリティコース、実世界コンピューティングコースの3つあります。何かよく分からない名前が並んでいますね。知能システムコースは人工知能と機械学習、サイバーセキュリティコースは情報セキュリティとネットワーク、実世界コンピューティングコースはIoTとAIについて学ぶことができます。学部として独立したことにより、よりきめ細かい専門的な指導を受けることができますね。
キャンパスは東大阪キャンパスになります。独立して、遠いところに飛ばされなくてよかったです。この立地なら人気が出るでしょう。
摂南大学【私立】
国際学部を新設
学部の新設に伴い、外国語学部の募集を停止しました。グローバルリテラシーに力を入れることを目標にした結果の改編ですね。言語の習得は当たり前、それをどう活かすのかというのはどこでも言われていますね。募集人数も220名から250名に増やしました。
経営学部を改編
学部を改編し、経営情報学科を募集停止にし、既存の経営学科を強化しました。それによって、募集人数が270人から280人に増加しました。また、経営学科の中でマネジメントコース・マーケティングコース・ICTビジネスコース・会計ファイナンスコースの4つのコースに分かれていて、より専門的なことを学ぶことができます。
追手門学院大学【私立】
文学部・国際学部を新設
学部の新設に伴い、国際教養学部を募集停止にしました。国際教養学部には国際教養学科と国際日本学科の2つがあったのを分裂し、独立させた感じですね。確かに元となる学部学科の意味が伝わりにくかったので聞こえは良くなりましたね。
文学部は国際日本学部の流れを汲み、日本文学専攻・歴史文化専攻・美学建築文化コースの3つからなります。
国際学部は摂南大学の国際学部と同様に英語の活用に力を入れるための新設です。国際教養学科の流れを汲み、グローバルスタディーズ専攻と国際文化専攻の2つのコースがあります。
それにしてもこの大学は一向に理系学部を作りませんよね。儲からない学部は作りたくないのでしょう。摂神追桃として同列に扱われことの多いの摂南大学や神戸学院大学は理系学部があるので、その差は一向に埋まりません。
大阪信愛学院大学【私立】
大阪信愛学院大学となり、教育学部・看護学部を新設。
大阪信愛学院短期大学を募集停止にして、大学として生まれ変わりました。しかも、女子大から男女共学にまでする大幅な改編です。元となる短期大学の方には、こども教育学科と看護学科があったので、学べる分野に変更はありませんが、4年間みっちりと学べるようになりました。またこれにより、取れる教員免許が二種免許から一種免許に変わりました。
ただ、気をつけたいのは取れる教員免許の種類は小学校・幼稚園と保育士資格だけだということです。4年制になったからといって、中学や高校の免許が取れるようになった訳ではありません。
大阪青山大学【私立】
こども教育学部を新設
学部新設に伴い、健康科学部こども教育学科を募集停止にしました。学科を独立させた格好ですね。福祉についても学べます！というのが、大学のアピールポイントの1つです。取得できる免許は小学校一種・幼稚園一種・保育士資格などです。大阪信愛と同様、中学と高校の免許は取得できません。
コースは3つで、初等教育コース・保育コース・子ども福祉コースがあります。ただ、前身の健康科学部こども教育学科にも同じ学科があったので、真新しいはありません。
大阪成蹊大学【私立】
国際観光学部を新設
学部新設に伴い、経営学部国際観光ビジネス学科を募集停止にしました。学科を学部に改編した感じですね。
このご時世に観光を推してきましたね。コロナ後の需要が期待される業界ではありますが、感染症などの影響をモロに受ける不安定な業界であることも知られてしまった。それもあって昨年度の観光系学部の志願者数は激減しましたね。この改編がどう出るのか注目です。
森ノ宮医療大学【私立】
総合リハビリテーション学部・看護学部を新設
保健医療学部の募集を停止し、そこにあった学科を学部にした感じですね。看護学部は看護学科のみですが、総合リハビリテーション学部には理学療法学科と作業療法学科があります。
もともとは医療技術学部の学科もコミコミで保健医療学部だったのを徐々に細分化して、3つの学部に分けた感じですね。
兵庫医科大学【私立】
兵庫医科大学と兵庫医療大学が統合
1つの大学に生まれ変わりましたが、学部はそのままで特に変化はありません。キャンパスも医学部は西宮キャンパスで、薬学部・看護学部・リハビリテーション学部は神戸キャンパスのままです。医系総合大学として、どれだけ連携が取れるのか、医学部につられて3つの学部の難易度が上がるのかが注目です。
神戸女子大学【私立】
心理学部を新設
改編ではなく、新規に心理学部を新設しました。募集人数は80名です。臨床心理モデル、経営・消費者心理モデル、メディア心理モデルの3つを用意し、様々な心理に関わる資格を取得できる予定です。心理学部の分野は根強い人気がありますし、現代のニーズに合わせての新設でしょう。
京都光華女子大学【私立】
人間健康学群を新設
定員12名という超小規模な学部を新設しました。公式には学部ではなく、学群のようです。既存の健康科学部・キャリア形成学部・こども教育学部を横断して学べるというのが売りです。大学にある既存のものを使うだけですので、追加投資はほとんどなく学生の数を増やすことができるので、教員目線としてはこのやり方が今後流行るか注目ですね。
京都美術工芸大学【私立】
建築学部を新設
これに伴い、工芸学部建築学科を募集停止にしています。大学としても比較的新しい大学で、今まで工芸学部でやってきて、そこに建築学科を追加、今回建築学部として独立という流れです。京都であることを活かした建築をアピールポイントにしている大学ですね。また同グループの京都建築大学校とのダブルスクールで在学中に建築士の資格を取得できることも売りにしている大学ですね。
奈良女子大学【国立】
工学部を新設
女子大学初の工学部です。学べる内容も多岐に渡り、生体医工学エリア・情報エリア・人間環境エリア・材料工学エリアがあり、自由に選択して学ぶことができます。募集人数は45名とやや少ないですが、国立の理系が増えたということに非常に価値がありますね。元から理学部・生活環境学部という理系学部がある大学でしたが、さらに強化してきました。45人の小規模学部にこれだけの追加投資ができるのは国立大学だからこそできることですね。
生活環境学部に文化情報学科を新設
今まで生活環境学部にあった生活文化学科を生活文化学コース、情報衣環境学科を生活情報通信科学コースとして1つの学科にしたものが文化情報学科ですSociety5.0の実現とSDGsの達成のために、生活に関わる教育・研究を基盤とする両コースを1つにした感じですね。時代の流れに合わせた改編でしょう。
最後に
今年も大学業界では様々な変化がありましたね。これが大学入試にどのように影響を与えるのかも私は注目しています。特に気になるのは大阪公立大学と奈良女子大学の国公立ですね。両大学とも大規模なことをやっていますので、今後の活躍に目が離せません！
