ぱぱてんてーはホワイト私学を推していますが、ホワイト私学とブラック私学ではどんな違いがあるのか教えてください!
ホワイト私学に興味ありますか!ホワイト私学は私がいくつもの学校を渡り歩いてたどり着いた楽園です。では、今日はホワイト私学とブラック私学の違いをご紹介しましょう!
勤務時間
ホワイト私学は定時帰宅余裕
業務が少ないので、授業準備や分掌の仕事も合間の時間に終わります。それに生徒の授業時間数が少ないので、生徒を早く解放し、部活動に送り込めるので放課後の時間もたっぷりあります。定時付近では定時ダッシュに向けて片付けを始める人が続出します。部活動はあるため定時以降も残る人はいますが、複数の顧問でうまく分担し、休めるときには休みます。
ホワイト学校によっては、早く帰れる日(午前中授業の日の午後)とかは定時前でも帰っていい風土が根付いています。夏休みも自由出勤なので基本休みです。しかも年休を出さずに自宅にいても、自宅で仕事をしていたと見なされ、ちゃんと出勤カウントされるホワイトを通り越して白銀な学校もあります。
夏休みに活動の無い文化部の顧問だと、夏休みは1ヶ月半休み続けれます!
ブラック私学は定時からが本番
業務が多いので、定時までには終わることが困難です。それに生徒の拘束時間も長いので、放課後から定時までの時間は僅か。会議も放課後に設定されているので尚更です。
ブラック私学に多い謎の制度が「変形労働時間制」です。これは、繁忙期の勤務時間は長くして、その分テストなど午前中で終わる日の勤務時間は短くするという、経営側に都合の良い制度です。意地でも限界ギリギリまで働かせようという強い意志を感じます。
夏休みも出勤です!「事務室の仕事では?」と思うような仕事が回ってきます。この期間に授業準備をしないと2学期も自転車操業になりますので頑張りましょう!
営業
ホワイト私学は営業ほぼなし
ホワイト私学は営業をするまでもなく生徒が集まりますので最小限の営業でOKです。ホワイト私学はこちらから営業をかけなくても、生徒の方から学校に興味を持って調べてくれます。また、営業の専門部である「入試広報部」(学校により呼び方は様々)という分掌があります。多くの学校は教員が部長をやりますが、ホワイト私学の中には事務室がそれを担ったり、それ専用に職員を雇用している学校もあります。
教職員の本務は生徒と向き合うことですもんね!ホワイト私学にはその環境が整っています。
ブラック私学は年中営業、外回り営業もあり
ブラック私学は営業しなければ生徒が集まりません。少しでも多くの生徒や保護者に学校のことを知ってもらうために営業は欠かせません。年間通して営業がかけられ、学校の先生や塾の先生に薦めてもらうために中学校回りや塾回りもします。もちろん、営業するために教員をやっているわけでは無いので、みんな不慣れです。それでも人海戦術で少しでも可能性を広げていきます。
夏休み前のシーズンに汗だくのスーツ姿で学校や塾を訪問する人を見かけたら優しくしてあげてください。
また、イベントも多発します。年がら年中オープンスクールや説明会を開催しますので、その準備も教員総出で行います。もちろん授業などの業務の間にですよ!学校にいる生徒向けのイベントより、受験生向けのイベントのほうが多いという不思議な現象が起こります!
そういう学校は入試も複数日程ですので、その数だけ入試問題の作問・採点・会議が必要です!入試シーズンは月のほとんどで日付を跨ぎそうになります!
服装
ホワイト私学は自由
ホワイト私学は授業で勝負しています。服装は快適に仕事できるものを。保護者と会う日か式典ぐらいしかスーツ着用義務はありません。オールウェイズクールビズです。
特に夏場は快適さを実感しますね。Tシャツ+半パン+サンダルというビーチにいるのかと思わせるファッションの先生もいます。また、教頭が率先してラフな格好をするのも好感が持てますね。
ブラック私学はスーツ(+お揃いのアイテム)
ブラック私学は常に臨戦体制ですので、毎日スーツです。クールビズの期間も厳密に決められていて、シャツの色で注意を受けたりします。毎日スーツですので、いつでも営業できる態勢です。学校によっては忠誠心なのか、お揃いのアイテム(ネクタイやバッジなど)を身につけるところも。これには経営陣もにっこりです。
パット見ちゃんとしたスーツに見えるUNIQLOの感動パンツ+感動ジャケットのありがたみを感じる瞬間です。これがないと夏場倒れそうになります。
人事
ホワイト私学は人が辞めない
こんなに働きやすい学校を退職しようとする人は非常に少ないです。稀にこの緩さに疑問をもった、意識高い系若手教員が激しい場所に身を置こうと血迷う程度。そのため入れ替わりは定年退職ばかりで、年間で数名しか教員は変わりません。そのせいで募集があるのはごく稀です。ホワイト私学を目指すなら、常に募集がないかチェックしたいところです。
あと、教員をサポートしてくれる事務職員が多いのも特徴です。保護者向けのプリントのコピーなどの色んなことをサポートしてもらえ、至れり尽くせりです。教員が自分の本業に向き合えるような環境が整っています。
ブラック私学は人が激しく入れ替わる
講師だけでなく、激務に耐えきれず専任も脱出を試みます。それ以外にも体調を崩したり、心の病に罹ったりして年度途中での離脱も多いです。年度途中の採用試験がある学校や、全教科で教員募集をしているような学校はブラックな臭いがプンプンしますね。
ちなみに、ブラックで有名な某私学で1年辞めずに働けたら、どこの学校でも通用するという評価を受けます。それだけ過酷な環境です。
ブラック私学は人件費削減のために、事務職員も削りにきています。そして、事務職員の仕事を教員にさせることで、その業務を補います。印刷室にいる時間も長くなり、授業準備にかけれる時間も短くなってしまいます。
教員研修
ホワイト私学はほとんど教員研修なし
学校で行う教員研修は自由参加がほとんどで、絶対参加は技術として必要な救命救急程度。他は「自分で勉強してね!金は渡すから!」というスタイル。ありがたく教科の勉強など、自分の思い通りに自己研鑽できています。
ホワイト私学は給料以外の羽振りもいいので、自己研鑽に実費を投入することは少ないです!ICT関係のソフトなどにも補助が出るので積極的に新しいものを触ることができます。
ブラック私学は月1+長期休暇中にラッシュ
教員を契約時間一杯まで拘束することが趣味のブラック私学は、教員研修も大好きで強制参加です。長期休暇中には連日研修をし、レポートの提出を迫ります。結構思想の偏った内容のものも多いので、反発したくもなりますが、ブラック私学に民主主義はありませんので、心を無にして従順に上の意に沿ったレポートを提出します。もちろん研修優先ですので、その間の部活動はほったらかしです。正月早々に集合をかけられることもあります。
会議
ホワイト私学は各部署、月に1回あるかないか
そもそもやることがほとんどないので月1回の会議で十分です。そして、ホワイト私学は教員のスペックも高い人が多いので、そんなんでも上手く学校が回ってしまうのが不思議なところです。自分で動ける人が本当に多いです。
ホワイト私学は人が辞めないのでそこまで説明が要らないし、新しいことも始めない。だから、説明もほとんど要らないのです。
ホワイト私学に勤務して驚くのは会議での説明の無さ。ほとんどが例年通りなので多くの人には説明不要ですが、新任のときは大変です。私も新任の頃は資料を読んで理解に努めましたが、2年目以降はイージーモードに突入です。
ブラック私学は各部署、週に1回がデフォ
前述しましたが、放課後に会議を開催することが多いです。なぜそうなるかというと、1人当たりの授業時間数が多くて、時間割の中に分掌の全員が集まれる時間を確保できないためです。それに、やることも多いので週1で分掌会議・学年会議・職員会議が組まれ、放課後も大忙しです。
ホワイト私学に対して人の入れ替わりが激しく、毎年のことでも詳しい説明が必要です。また生徒募集のため、毎年新しいことを打ち出していかないといけないので、説明が多くて大変です。
授業
ホワイト私学は6限目までか7限目まで
ホワイト私学は進学実績の向上に迫られていないので、授業も大切にしながら放課後の部活動などの課外活動を大切にしています。心技体のバランスを重視して、課外活動も十分に取り組めるような時間設定なので、遅くまで授業をすることはありません。
ブラック私学は0限目、7限目、8限目
ブラック私学は進学実績を向上させないと生き残れません。ですので、限界まで学習時間を確保しにいきます。勉強が一番大事なんだという精神で、朝早くから夕方までみっちり授業を行います。もちろん、そこから会議です!部活?何それ美味しいの?
また、授業数が多いのに経営が安定していないということは、教員1人あたりの授業時間数が多くなりがちです。空き時間が少ないので、授業準備が間に合わないという負の連鎖が続きます。
うーん人件費が足りないなぁ。でも給料下げたら逃げられるし。せや!給料据え置きで2割増で働かせたらええんや!公立よりは1割ぐらい給料良いからええやろ!
給料
ホワイト私学はかなり良い
経営が安定しているので収入も安定し、営業しなくても生徒が集まるので支出も少なくて済みます。なので、人件費にまわす余裕があります。
ホワイト私学の場合ですと、一般教職員でも年収1000万円を狙える学校が多いです。給与面でもホワイト私学は魅力です。また、常勤講師でも30代ぐらいまでなら、公立の教諭より給料が良いという学校もありますので、たとえ非正規でも十分に生活していけます。
ブラック私学はピンキリ
営業に力を入れないといけないので支出が増え、人件費を削らなければなりません。しかし、それでは優秀な教員が逃げていきます。ここは学校によって判断の分かれるところです。そのためブラック私学の給料はピンキリで公立以下のところも多いですが、年収1000万を超えるところも少数ですが存在します。また、優秀な人には役職手当をつけて高給にし、その他大勢は安く雇用して「君たちも頑張ればこれくらい貰えるんだよ!」と煽って雇用を維持する荒技に出る学校もあります。
大阪の私学で1.2を争う高給の某学校は、かなりのブラックだと教員間では有名な話です。連日、夜遅くまで職員室の灯りがついています。
んー。多少ブラックでも、その高給に惹かれます…。
ホワイト私学とブラック私学の分岐点
こんなに違うんですね。でも、なんでここまで差があるんですか?何か原因はあるのですか?
決定的な違いは学校経営の安定度です。
学校経営の安定度とは、すなわち生徒募集がどれだけ安定しているかです。またそれを実現するための労力がどれくらいなのかも重要です。
ホワイト私学には、何もしなくても生徒が集まる他の学校にはない圧倒的な優位性が存在します。
- 高いブランド力
- 超有名大学の系列校
- 真似できない特色ある教育
- 生徒を奪い合うライバルがいない(←最重要)
この優位性がある限り、頑張って生徒募集をしなくても良いので、本業の授業に集中できたり、時間的・経済的にゆとりのある仕事ができるのです。それに余裕があるから本業に集中でき、その結果学校の評判がさらに良くなるという好循環を生みます。
逆にブラック私学には、これらの優位性がないので生徒募集の手を休めることができません。ホワイト私学がブルーオーシャンで安定・独占的なのに対し、ブラック私学はレッドオーシャンで厳しい生存競争が行われています。その生存競争でどこかに負荷がかかり、連鎖的にブラック私学への道を歩み始めます。
おい、何でうちの学校こんなに生徒が集まらないんだ?
これといった売りがないのに、同レベル帯にライバルがたくさんいるんです。
ええい!ならそのライバルより進学実績を出して営業も頑張れば良いでは無いか!
分かりました!授業数を増やします!それに強化クラブ以外の部活動は縮小して時間確保します!毎月入試イベント開催して、外回り営業も増やします!
激務すぎる!生徒主体でない!ブラック!
うっせぇ!このままやと学校潰れるんや!元はと言えばお前らの指導力が足らんからや!よし、お前らの指導力向上のために毎月研修やったるわ!もちろん長期休暇中もや!
ぜーぜー。何とか定員埋めれた。それに進学実績も去年よりは上がったぞ。
募集は成功しましたが、営業に欠けた予算が大きすぎて赤字です!
なんやと。じゃあ人件費圧縮や!教員の授業時間数増やして、事務職員も削減。事務の仕事は教員でもできるやろ!
…。
…。
良くやった。来年はこれ以上の成果をよろしく。
はい!
最後に
今回のテーマはホワイト私学とブラック私学についてでした。ホワイト私学の良さが伝わりましたか?私はブラック私学を経験してから、ホワイト私学を経験したことで、ホワイト私学の圧倒的働きやすさを身に染みて感じています。みなさん、心身の健康が第一ですよ!
ブラック私学
当てはまる項目ばかりで笑いました。
日本代表ドラ4位ピッチャーを排出したとある学校はブラック過ぎて家族経営、部活を仕切るのは事務、けど顧問は教員、部活で成績残せ、授業料の未納者への連絡は担任、スクールバスを運転しろ、免許取得は自費、体育館、職員室等に防犯カメラ、帰省許可願、郊外活動許可願、旅行許可願など私生活まで監視
そして、教員の入れ替わりが激しいのではなく、
退職者ばかりで入ってこない
ブラック超えて闇
全校生徒の前で理不尽な叱責を教員に対してする学校ほかにあるのかな。
そんなところもう辞めましたが。
なかなかの常闇ですねぇ笑
そういう学校は淘汰されるべきですが、外からは分かりづらいので被害者が増えていきますね…。