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学校を激務から解き放つ11の方法

学校って激務って言いますけど、本当なんですか。

ええ、ほとんどの場合激務ですよ。ただ、私は激務とは思っていません。

もう、洗脳されてしまったんですね。

いえ、私は大丈夫ですよ(笑)。激務かどうかはその学校の働かせ方にかかっています。

私はこれまでいくつもの学校を渡り歩き、多くの先生方と関わってきました。そこで、学校の働かせ方次第では学校も激務にはならないことを知りました。今回は、どのような働き方をすれば学校を激務から解き放つことができるのかをご紹介します。

学校を激務から解き放つ11の方法

注意
今回の話は私の実体験だけでなく、様々な学校で働く先生方から聞いた話を含みます。しかし、どれも実際に学校で取り入れられている内容で、どこかの学校で運用されています。

職員朝礼を無くす

毎日そんなに連絡することがあるんですか?

職員朝礼がなくても学校はうまくまわります。それに、そんなに連絡することが多い職場は、仕事量が過多なので精査しましょう。ちょっとした連絡でしたら、ネットワークを使ってください。教育はデジタル化が進むのに、職員朝礼はアナログのままなのはいかがなものでしょう。

これは公立でも導入しやすいですね。公立で導入しているところは結構あります。

生徒の朝礼も無くす

出席確認なんて1限の担当教員でやれば良くないですか?

至急の連絡があれば、教科担当にやってもらいましょう。それに、オンライン授業が急激に進んだ教育現場ですから、生徒への情報伝達手段も格段に向上したはずです。まさか、まだ電話連絡ではないですよね?Google ClassroomやMicrosoftTeams、Classiなど様々な手段があるので、それで生徒に情報を伝えましょう

生徒の朝礼がないと、登校時刻=授業開始時間ですので、8:30前後から授業が始められます。1日の授業が終わる時間も早めることが可能なので、放課後のゆとりが持てますね

欠席連絡はオンラインで

こちらからの連絡をオンライン化してるのですから、保護者からの連絡もオンライン化しましょう。もし、必要があればこちらから電話しますので、朝の忙しい時間にゆとりを持たせれます。コロナ禍で念のための休みが多くなったこともあり、朝の職員室は電話が鳴り止みません。

課題対応・自習対応

ホワイティーな学校は授業も融通が効きやすいです。なんらかの理由で休みを取る場合、その日予定されている授業はどう扱いますか?このとき、課題対応や自習対応できると負担が一気に軽減します。

教員が休んだとき、その日予定されている授業の対応は学校によって以下の4パターンがあります。

  • 自習対応(監督なし・監督あり)
  • 課題対応(監督なし・監督あり)
  • 授業変更(他の授業と交換)
  • 授業者変更

この中で最も負担が少ないのが監督なしの自習対応と課題対応です監督ありになると、他の教員に負担がかかってしまいますので、心苦しいです

自習対応とは、その1コマ生徒が自習するだけの時間です。生徒がしっかりとしていれば黙々と自習をするだけですので、事件は起こりません。

課題対応とは、その日に予定されているコマ分課題を予め作成し、生徒にやらせることです。学校によっては、他の教員に課題の配布をお願いすることもありますが、生徒がしっかりしていれば、生徒だけで完結することができます。

授業変更は他の教員に若干の負担、自分に多大なる負担がかかります。他の教員の全体の授業時数に変更はありませんが、授業変更によって、その日の教員のコマ数が多くなることがあります。しかし、自分は休んだ日がただの休暇ならいいですが、出張や家庭の都合による場合だと休んでいるわけではないので、負担が大きいです。それに授業変更の案を考え、他の教員と調整するのも大変です

選択授業など、どうしても授業変更できない場合、学校が授業者変更を迫ってくることがあります。これは同じ教科の他の教員にお願いして自分の授業を代わりにやってもらうことです。頼むのも心苦しいですし、頼まれたら縦に首を振りますが内心快く思っていません

このように、自分や他の教員に負担がかかってしまうと、一気に休みにくくなってしまいます。休暇がとりやすい職場にするためにも、監督なしの課題対応と自習対応を認めるべきです

平等に仕事を割り振らない

学校は生徒を平等に扱うべきですが、教員まで平等に扱う必要はありません。

学校は何でも平等に割り振ろうという悪い癖があります。そのため、それほど仕事量がないのに、その仕事をさらに薄めて全教員に割り振ろうとします。無駄に教員を拘束するだけで得られる効果が少ないです

それなら、完全にフリーにして他の大きなことをやってもらったり、休養してもらった方が効果が大きいです。ちょっとした仕事の積み重ねが教員の時間を拘束していくのです。

生徒が帰れば退勤OK

仕事がないのに教員を拘束する必要がありますか?

教員の仕事は毎日一定ではありません。日によって仕事量は様々です。早く帰れる日は帰ってもらいましょう。

逆にどうしても仕事が終わらない日もあります。そのときに勤務時間が終わっても延長して仕事してますよね?それと相殺する意味でも、生徒が帰ったら退勤してもOKとしておいた方がバランスは取れると思います。

勤務時間を無くす

勤務時間があるから仕事が際限なく増えていることに気づいていますか?

この時間はこの人は空いているから、〜をやってもらおう。」というのが人の仕事を増やしているのです。空き時間は仕事をしていない訳ではありません。勤務時間があるから、空いていると錯覚するのです。授業などの時間以外は学校にいる必要がないとすることで、仕事は激減します。

授業時間にさえいればOKという考え方のもと、勤務時間という概念を無くします。もちろん分掌の仕事や部活動もあるでしょうから、そのための時間は教員自ら管理します。その方が、教員自身で一番効率の良い働き方で、最速で仕事をすることが可能です。「〇時までが勤務時間だからそれまでにゆっくりやろう」ということは無くなります。

言うならば、教員オール非常勤ですね。非常にフレキシブルな働き方だと思います。

「変形労働時間制(笑)」のような働き方をフレキシブルだと思っているのなら、その考え方は辞めた方がいいです。変形労働時間制は管理する側にとって都合のいい制度です。

補習を無くす

補習を強要していませんか?

補習が必要だと思った教員がやれば良くないですか?

何で一律に補習が必要なんですか?

生徒の学習状況はその授業を担当する教員が一番把握しています。その教員が補習が必要かを判断するべきです。教員が必要と思っていないのに、補習を強要されるから形だけの補習となってしまい、教員と生徒にとって無駄な時間になるだけです。

事務職員を増やす

その仕事、教員でないとできませんか?

激務系の学校は事務職員がやるべき仕事も教員にやらせています。生徒に配布する文書のコピーやお金の管理、証明書の発行など、教員でないとできないのですか?分かっている学校は、事務職員をしっかりと雇用し、教員には教育に関わる仕事以外はやらさないようにします

事務室が普通教室と同等かそれ以上の広さがない学校は危険ですよ!

部活動を志願制にする

部活動がなければ早く帰れます部活動がなければ休日出勤もありません。それだけ部活動の負担は大きいです。それにもかかわらず薄給という二重苦です。

全日制の学校で部活動が完全にない学校ってあるんでしょうかね?私が知る限りでは支援学校ぐらいしか知りません。

そこで部活動はやめられないけど、部活動を志願制にする学校があります。自分の納得できる部活動しか任されません。しかも、顧問をしないという選択肢まであります。(その代わり何らかの仕事は回ってきますが。)

ここで誤った判断をする学校があります。働き方改革と言いながら、部活動の数を減らしてしまうことです。これは学校の都合であって、子どもたちには大きなマイナスです。学校がやるべきは部活動補助員や外部委託、教員が部活動を余裕を持って指導できる環境づくりです。生徒の活動を制限するべきではありません。

営業と教員を切り離す

公立高校以外の公立にはあまり関係ありませんが、私立では生徒募集のための営業があります。

営業って教員じゃないとできませんか?

学校の外に出なくてはいけませんし、移動時間などを含めると多大な時間を消費させています。体験授業・クラブ体験などを除いて、教員でなくてもできることが多くあります。前述の事務職員を増やせば、この点は一気に改善することが可能です

働き方改革ではなく、働かせ方改革が必要

最近、働き方改革という言葉が学校でも多く聞くようになりましたが、働かせる枠組みを変えなければなかなか変わりません。今ある枠組みをそのままにどのように運用するか考えるだけでなく、既存の枠組みを疑うべきです

ぜひとも学校を管理する側の方々には、実働部隊の教員が快適に働ける環境を整えていただきたいと思います。

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