楽天証券のSPUが変更され、米国株も対象となりました。今回は新SPU達成にオススメの米国株式・ETFをご紹介します。
今回の記事は、楽天証券の新SPU(米国株式 円貨決済)を攻略するときのオススメ米国株・ETFを紹介する記事です。楽天証券の新SPUそもそもの話や注意点(マネーブリッジ設定・ポイント投資・円貨決済・手数料無料ETF対象外)については以下の記事をご参考にしていただければと思います。
【新SPU攻略】楽天証券〈新〉SPU攻略(準備編)【2022年4月1日スタート】 【新SPU攻略】楽天証券〈新〉SPU攻略(米国株式編)【2022年4月1日スタート】オススメのETF 6選
では、私が楽天証券新SPU攻略にオススメするETFをご紹介しましょう。
NASDAQ100連動インデックスETF【QQQ】
まずはNASDAQ100に連動するETFであるQQQです。米国のNASDAQ市場に上場する企業の中から時価総額が大きい100社を厳選したものがNASDAQ100です。AppleやMicroSoft、Google(アルファベット)、Amazon、Facebook(Meta)、Teslaといった世界を代表する企業が名を連ねます。とにかく株価が大きく上がって欲しい!という方にオススメです。
ハイテク企業が多いため、利上げの影響を受けやすいのですが、大きな成長も見込めます。上のチャートのように、過去5年間では株価が約3倍になるという圧倒的な成績を記録しています。ハイリスク・ハイリターンではありますが世界的に人気のETFです。
高配当ETF【VYM・HDV・SPYD】
右肩上がりの成長を見込みつつ、配当金も欲しいという方には高配当株を集めたETFがオススメです。VYM・HDV・SPYDはそれぞれ扱う株が違うため株価の変動や配当金、信託報酬に違いがあります。過去5年間で見た場合はVYMが最も好成績で、SPYDがイマイチです。
しかし、過去1年間で見るとSPYDが最も好成績になります。これはSPYDには不動産セクターが含まれていることが主な原因と考えられます。
VYM | HDV | SPYD | |
配当利回り (%) | 2.83 | 3.37 | 3.59 |
信託報酬 (%) | 0.06 | 0.08 | 0.07 |
このように、配当利回りと信託報酬も差がありますので一概にどれが良いとは言いづらいです。どれか1つに絞らずいくつか購入するというのもありですね。
ちなみに私はHDVとSPYDを保有しています。配当金が欲しいんや!
債権ETF【AGG・BND】
値動きが小さく、それでいて配当金も見込めるのが比較的優良な債券に投資するAGGとBNDがリスクが小さくてオススメです。どちらも値動きは近いものがあり過去5年間では成績に大きな違いはありません。
AGG | BND | |
配当利回り (%) | 1.81 | 2.02 |
信託報酬 (%) | 0.04 | 0.035 |
配当利回りも約2%、信託報酬もほぼ同じですのでどちらに投資しても良いですね。高配当ETFより配当金は少ないものの株価変動も少ないのが特徴です。
QQQとVYMと比較したチャートを見てもらうとその安定感が分かりますね。近年の株高でQQQは猛烈な成績ですが、2020年のコロナショックでもダメージが少ないので、守備力を重視したい方にはオススメです。
その他のETF
では今回オススメできなかった世間では優秀とされるETFについてご紹介します。
S&P500連動インデックスETF
米国を代表する500社の株価から算出される指数であるS&P500に連動するETFです。SPY・IVV・VOOの3つが有名で、それぞれ運用会社が違うだけです。3つともS&P500に連動しますので、上のチャートのように成績もほぼ同じになります。
そうなってくると信託報酬から判断することになります。SPY(0.09%)・IVV(0.03%)・VOO(0.03%)ですので、IVVとVOOが優勢です。(3つとも0.1%を切っているので超優秀なんですけどね。)しかし、気をつけたいのが手数料無料ETFの存在です。SPYとVOOはその対象になっているため取引に関わる手数料がかかりません。なんと楽天証券の新SPUでは手数料無料のETFはSPUの対象外になってしまいます。
「ではIVVを購入すれば良いのか!」となりそうですが、それは罠です。楽天証券のSPUよりETF購入手数料の方が高くつくことの方が多いのです。S&P500連動インデックスETFを購入するのであれば、手数料無料かつ信託報酬が最安のVOOがオススメで、わざわざSPUのために手数料がかかるETFを購入する必要はありません。総じて、SPU攻略には不向きです。
全米株式ETF
S&P500よりもっと幅広く投資したい場合は、全米株式のほとんどに投資することができるVTIがオススメです。とは言っても上のチャートのようにS&P500に連動するVOOとほぼ成績は変わりません。
そしてこのVTIも楽天証券では手数料無料のETFです。よって、VTIに投資してもSPU攻略にはなりませんので、こちらも除外です。
全世界株式ETF
米国だけでは不安だ、全世界に投資してリスク分散したいという方には、全世界のほとんどの株式に投資することができるVTとACWIがオススメです。投資対象は若干違うのですが、それでも成績は似ていますね。
近年、米国株が好調であるため米国株中心のETFには成績では劣りますが、下落幅も小さいのが特徴です。全世界にリスク分散しているだけのことはあります。
VT | ACWI | |
配当利回り (%) | 1.88 | 1.78 |
信託報酬 (%) | 0.08 | 0.31 |
信託報酬的にはVTが魅力的ですね。しかしこのVTも楽天証券では取引手数料が無料なのです。よって、楽天証券のSPU攻略には向きません。ACWIならSPUの対象にはなりますが、SPUのリターンよりも取引手数料の方が高くつくことが多いのが残念です。
個別株
楽天証券のSPU攻略は個別株も対象です。変動が激しいので上級者向きであまりオススメできません。きっちりと個別株について分析し、決算なども確認できるような方でしたら良いのでしょうが、SPU目的の人が手軽に手を出して良いようなものではないので、新SPU攻略には向きません。
私も米国の個別株に投資はしていますが、一喜一憂が激しいのでメンタルが鍛えられる日々です。
最後に
楽天証券の新SPUはかなり難解かつ高額になってしまいました。日頃から投資に親しんでいる方であれば良いでしょうが、SPU達成のために楽天証券を利用していた方にとってはハードルが上がりましたね。
リスクとリターンをしっかりと考えて、場合によっては攻略しないというのも有効な選択肢です。熟考の上、判断することをオススメします!