大阪市では大阪市教師養成講座というものが行われ、それを受講すると一次試験免除などの特典を受けることができます。4月4日からその募集が始まりましたので、ご紹介します。
大阪市教師養成講座(令和4年度)
対象者
前年度から大きな変更点はありません。
対象者は、令和6年3月31日までに、小・中・養の普通免許取得見込みor取得済みで、大阪市の教員採用試験(小・中・養)受験予定の短大1回生以上、大学3回生以上、現役講師。
現役講師もOKなところが驚きポイントです。ちなみに高校は大阪府へ移管されますので、大阪市での採用はありません。
選考方法
- 出願期間:令和4年4月4日(月)10時 ~ 5月6日(金)17時
- 面接選考テスト:6月17日(金)・6月18日(土)
- 選考結果発表:7月13日(水)10時
4月初旬〜5月初旬に出願し、6月中旬に面接試験、7月中旬に合格発表という流れは前年度と一緒ですね。選考内容も集団面接のみと変化はありません。
後述しますが、大阪市教師養成講座修了生は一次試験(筆記・面接)が免除されますので、筆記試験が選考内容に入っていないのは毎度驚かされます。筆記試験免除というのは時間の面でも大きなアドバンテージです。
活動内容
大阪市教育センターでの講座受講(15回)
9月〜3月まで行われ、全日程が日曜日に行われます。そのため、現役講師の方でも利用しやすいのが良いですね。また15回の講座には開講式と閉講式を含みますので実質13回ですし、午前午後のダブルヘッダーもありますので11日間だけでOKです。
講座内容は授業づくりと子どもの理解を中心に講義やグループ協議などを行います。雰囲気としては大阪府で過去にあった教師セミナーに近い雰囲気だと思われます。
大阪市立の小中学校での現場研修(5〜10日)
大阪市の小学校・中学校での研修が予定されています。期間は5~10日間ですので、教育実習に比べれば短いですね。そこまで負担にはならないでしょう。教育現場に足を運ぶことが少ない学生にとっては、ここでの経験が教員採用試験の面接での言葉に具体性を持たせるものになりますので、こういう研修はありがたいものです。
1日の学びを言葉で伝えれるような練習をすると面接で活きてきますよ!
授業研究会・研究発表会(希望者のみ)
(希望者のみ)という言葉に謎の圧力を感じます。本当に希望者のみなのでしょうか。私には分かりません。参加するかしないか、どっちが教員採用試験に有利かと聞かれれば参加した方が有利です。ただ、不利にはならないでしょうから悩ましいところです。
採用試験での優遇
講座修了者には、令和5年度の採用試験で受講した校種(教科)の1次試験(面接・筆答)を免除。
ハッキリ言って激アツです。3次試験がありませんので、2次選考のみで合否が決まります。なんといっても面倒な思考力判断力を測る問題(公務員試験的なあれ)と教職教養を勉強しなくていいというアドバンテージがデカすぎます。
ぶっちゃけ現役教員から言わせてもらえば、この筆答試験の必要性をあまり感じません。教員になったらほぼ使いませんので!それより教科の試験を中学内容と高校内容に分けて2回やった方がいいのでは?と思います。
では、合格率がどの程度か見ていきましょう。過去3年間の全ての特例と比較していきます。
2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | |
大阪市教師養成講座修了者特例 | 67.2 % | 73.5 % | 75.8 % |
特例無し | 17.7 % | 20.1 % | 24.0 % |
社会人経験者特例 | 12.7 % | 13.6 % | 23.5 % |
教諭経験者特例 | 24.1 % | 25.6 % | 29.3 % |
大阪市立学校園現職講師特例 | 25.2 % | 31.5 % | 25.7 % |
講師等経験者特例 | 13.5 % | 10.4 % | 9.5 % |
前年度1次合格者特例 | ー | ー | 43.4 % |
大学推薦特別選考特例 | 87.1 % | 79.2 % | 69.8 % |
教職大学院推薦特別選考特例 | 50.0 % | 72.7 % | 60.0 % |
強い(確信)。
圧倒的な優遇感がありますよね。大学推薦や教職大学院推薦と肩を並べてしまうぐらいの合格率です。ここまで高い合格率は大阪府内の他の自治体と比較しても見当たりませんので非常にオススメです!
最後に
大阪府で正規の教諭として働きたいのであれば、大阪市は非常にオススメです。このようなセミナーが開催され、非常に高い合格率となっているのは大阪市だけです。(堺市にもありますが、合格率はあまり高くありません。)大阪市の教員になりたい!とにかく正規教諭として働きたい!という方はこのセミナーを活用することを強くオススメします!