非常勤講師の教員採用試験の面接は少し特殊です。なぜなら教員が足りない授業とそのコマ数、担当学年・教科が決まっているからです。今回は非常勤講師の教員採用試験・面接の想定問答集をご紹介します。
想定問答集
志望動機
定番中の定番です。NGワードは「何となく、理由はない、募集があったから」といった、受験校と関わりがない回答ですね。本当に理由がなかったとしても、絞り出してください。
この質問では仕事への意欲を見ています。別に凝った解答でなくてもいいので、この人を採用したら頑張ってくれそうだという印象を与えましょう。
希望のコマ数
非常勤の場合、この段階で具体的にコマ数の話もします。学校側は現段階で何コマの授業で空きがあるのかをほぼ把握しています。そのため、担当可能なコマ数を聞かれるのですが、何コマ入って欲しいかをこの場で言われることはあまりありません。
どうしても採用されたいという強い想いがあるのでしたら「何コマでも大丈夫です!」と答えてもらえればいいです。採用担当者が最も求めている解答です。ただ、自身の状況でコマ数に制限がある場合は正直に答えましょう。採用されたは良いが、希望のコマ数と解離していた場合、お互いに不幸になってしまいます。
また、非常勤講師の場合、コマ数によって私学共済に加入できるかどうかが決まります。もし、私学共済への加入を強く希望される場合は、規定のコマ数より多く入る必要があります。
指導可能教科(科目)と学年
理科や社会などは、教科内でもさらに細分化されています。また、中高一貫校の場合は中学・高校の範囲を指導しなければなりません。学校側は持ってもらいたい授業はある程度決まっているのですが、受験者の適正に合わせて学校側の配置を変えることもできますので、自分の指導可能な科目や学年をほぼ確実に聞かれます。
他校との兼務状況
非常勤講師の場合、他校と兼務するということは良くあります。そのため、他校との兼務状況を聞かれます。もうすで兼務が確定している場合はもちろん、未確定でも兼務の可能性がある場合は伝えておきましょう。
学校側としては他校との兼務は考えていませんという回答が最もうれしいですが、非常勤は兼務することも多いことは分かっていますので、特に問題はありません。ただ、コマ数は増えにくくはなります。これも非常勤講師の教員採用試験では定番の質問ですね。
勤務可能時間
非常勤講師はその授業が行われる時間に教室にいればいいので、時間の融通がききます。住所が学校から遠い場合は、朝の時間を避けて欲しいなどの希望を出すことは可能です。ただ、あまりにも制限が多いと採用しにくいという面もあります。
現任校での指導教科・学年・コース
他校での教員経験がある場合、どのような生徒が集められたクラスで、どのような指導を行っていたのかを聞かれます。特にコース制の学校では、どのコースの授業を担当してもらおうかという参考にします。
理想はどのコースを担当してもらっても大丈夫だなと思ってもらうことですが、働き始めてからしんどい思いをしないように無理は禁物です。現在は指導していない教科や学年、コースであっても自信があればそれを伝えると良いでしょう。
情報機器の使用可否
最近の学校業界では、情報機器を全ての生徒に渡していて、それを活用することを求められています。教員自身が情報機器を使えることはもちろんで、授業で教員が使うのは当然、生徒が授業中にどのように情報端末を扱うかが問われています。
面接では、情報機器の操作ができるのか、授業ではどのように使っているのか、生徒に使わせるときにどのような使い方をしているのか、使ったことのある学習支援アプリは何か、などが聞かれることでしょう。
最後に
この他にも教科特性や学校によって様々な質問がされます。ただ、非常勤講師特有の質問もありますし、非常勤講師の教員採用試験ではそこまで面接時間は長くないので、結構パターンは限られてきます。ぜひとも対策をして臨むようにしましょう。その他の一般的な質問例については下の記事もご参考にしてみてください。
【教員採用試験】私立学校の教員になる方法(教科面接・質問例) 【教員採用試験】私立学校の教員になる方法(管理職面接/役員面接・質問例)