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【私立学校教員採用試験】書類選考で落とされる人の特徴

私立学校の教員採用試験では一次選考として書類選考を行っている学校がほとんどです。今回は、書類選考で落とされてしまう人の特徴をご紹介します。

書類選考で落とされる人の特徴

私立学校の教員採用試験では、一次試験として書類選考が行われます。その時に提出を求められるのは、以下のような資料です。ただ、受験する学校や専任・常勤・非常勤などの雇用形態によっても提出書類は変わります。基本的に専任>常勤>非常勤の順で提出書類は多くなると思ってください。

  • 履歴書(普通A3か、A4を2枚)
  • 志望理由書(学校による)
  • 教員免許の写し(採用後の場合も)
  • 大学での成績証明書(学校による)

これらの資料をもとに書類選考が行われます。しかし、毎回書類選考を楽々通過する人もいれば、書類選考で落とされてしまう人もいます。では、書類選考で落とされてしまう人の特徴とその対策を見ていきましょう。

経歴の書き方にまとまりがない

まずは履歴書についてです。普通に書けばいいだけなのに、解読するのに難解な経歴を書いてくる人はいます。何年から何年までどこの学校で学んだのか、どこで働いていたのかを書くだけでいいのに、「何年から現在まで◯◯学校と▲▲学校、◇◇学校で、常勤講師・非常勤講師として働きました。」というふうに、ザックリまとめた経歴を書くのは非常に分かりにくくNGです。

ただでさえ量の多い資料に目を通さなければならないのに、解読するのにエネルギーを消費するような履歴書は採用担当者に悪い印象を与えてしまうのでやめましょう。

面倒ではあっても分かりやすく書くことが重要ですので、履歴書の書き方見本を見ながら、丁寧に書くことを心がけましょう。

複数の学校に履歴書を送ることも多く、毎回キチンと書くのって大変ですね…。特に勤務経験の多い方だと尚更。

そんなときはword等で作成して、それを印刷するのが良いでしょう。特に手書き指定されていなければ印刷で問題ありません。字が平均より美しくないという自覚がある方もこちらがオススメです。実際、私も印刷した履歴書を提出していました。

ただ、手書きのものをコピーするのはオススメしません。「全部に学校に同じ志望理由で送っているのでは?」という印象を与える可能性があります。

年齢

残念ながら年齢で落とされることはあります。学校によって求めている人材に違いがあり、長く勤めてもらいたいと思っての募集だと、高齢の方は落とされてしまいます。また、募集要項に年齢についての記述がない学校でも、年齢を理由に落とす学校もあります。これは、若い人を採用したいが、もし若い人が誰も応募してこなかったときに採用できないことを防ぐためです。ただ、年齢が理由で書類選考で落とされるのは専任や一部の常勤講師ぐらいで、非常勤講師の場合は短期ですので、高齢でも問題ない傾向にあります。

年齢ばかりはどうしようもありません。年齢が理由で落とされるようになるまでに勝負を決めなければなりません。いつまでも常勤講師の席が用意されてると思って今まで過ごしてきたら、途端に書類選考にすら通らなくなるなんて日がやってきます。

ブラックリスト入り

過去に勤務していた学校に再び応募したりするとき、勤務する上で過去に何か大きなトラブルがあった場合はブラックリスト入りして、書類選考の段階で落とされます。

実際にブラックリストというリストが存在するわけではありませんが、採用担当者と面識があったり、知人経由などで情報が入っていると「この人はやめておいた方がいい。」と待ったがかかります。

また、過去に勤務歴がない学校であっても、過去に働いていた学校で一緒だった方が、受験校で働いているということもあります。さらには、受験者が今働いている学校に採用者の親しい友人がいる場合、その友人に受験者のことを聞くこともあります。

このように、学校間でも情報は意外と回っているものですので、日頃から言動や勤務姿勢は気を付けておきたいものです。もしブラックリスト入りが疑われる場合は、自分のことを知らないであろう学校を受験するか、公立が視野に入ります。

しかし、公立にも公立のブラックリストがあります。私は公立のブラックリストに載っていたのか、筆記試験で満点近く取り、面接も十分な出来でしたが何度も不合格になっています。

逆に言えば、日頃から多くの方と親しく良好な関係を築いておけば、有利に働くことがあります。教員採用試験は縁も重要な要素です。

宗教上の理由

これは宗教系の学校でよくある書類選考落ちのパターンです。特定の宗教に入信していないと受験すらさせてくれない学校は存在します。それは無宗教の人であっても同様で、「採用されれば入信します」はほとんど通用しません。

募集要項にその宗教に入信していることが条件とされていなくても、それは建前であり、入信していることが望ましいことに変わりはありません。なぜ、入信していないと書類選考で落とされるのに、入信していることを条件に書かないかというと、もし入信している受験者がいなかった場合に採用する人がいなくなるからです。

この傾向は緊急性の高い常勤講師や非常勤講師の採用のときに多く、専任教諭の募集のときにはキッチリと入信していることを条件に書くことが多いです。常勤や非常勤は来年度の授業を回すために必須な存在ですので、採用失敗は許されません。

対策としては余程の自身が無職になる緊急性や、給与・労働環境が魅力的でない限り宗教系の学校はスルーすることです。私立学校には無宗教の学校もたくさんあるので、こういう学校の採用試験を受けると良いでしょう。

過去の勤務校

国公立大学や南関市立大学への進学を目指す学校の場合、過去の勤務校のレベルをよく見られます。そのとき、そこまで進学校でない学校が並んでいると書類選考で弾かれてしまいます。なぜなら、職歴だけでその学校で指導するだけの力がないと判断されてしまうからですね。

偏差値が高く、難関校受験をするような学校を受験する場合は、職歴を見てこの人にならうちの生徒の指導ができると思わせなければなりません。職歴がそこまで華々しくないが、高偏差値帯の学校で働きたいと思ったら、学歴ロンダリングならぬ、職歴ロンダリングが必要になるケースがあります。

専任教諭募集に他私立学校で専任教諭をしている人が応募

私立学校の闇が深い部分です。私立学校同士はライバル関係にありますが、表向きは仲良くやっています。相手の私立学校を弱体化させるには、相手の教員を引き抜くのが実は手っ取り早いです。しかし、これは禁じ手です。

例え引き抜きではなくて、受験者個人の理由での転職(学校を変わりたい)であってもタブーです。専任教諭を取られたとあっては学校同士の関係が悪くなるだけではなく、他の学校からも良くは思われないので、他校で専任教諭をしている場合は書類選考で落とされる可能性があります。

対策としては、履歴書等に今年度一杯で現任校を退職予定であることを書くことでしょう。退職することが決まっていて、現任校と話がついているのであれば学校間で揉めることもありません。

また、専任での応募ではなく、常勤講師や非常勤講師での応募であれば問題ないことがほとんどです。余程、現任校が嫌で学校を移りたい場合は、常勤や非常勤講師も視野に入れましょう。

最後に

書類選考で落とされるということは実はほとんどありません。学校としてもできるだけ多くの人に受験してもらい、優秀な人材を欲しいと思っているからですね。そんな状況でも落とされるということは、書類の段階で致命的な欠点があり、何があってもこの人だけは採用しないと学校側が思っているからです。対策可能なものもありますので、ぜひ実践してみましょう。

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